グロースハッカー(Growth Hacker)がなぜ求められるのか?~海外のグロースハック事例から学ぶこと~

2014/06/23

GROWTH HACK

日々様々な進化や新たなサービスが生まれるWeb業界ですが、最近よく「グロースハック」や「グロースハッカー」という言葉を耳にします。

 

■グロースハックとは?

グロースハックは英語でGrowth Hackと書きますが、「Hack」というとハッキング(不正侵入)など日本人に取ってはネガティブな印象があるかもしれません。
しかし、ここでいう「Hack」は「切り開いていく」というポジティブな意味として使われています。
グロースハックというのは「プロダクトやサービスの成長を加速させる」という意味であり、それを行う人はグロースハッカー(Growth Hacker)と呼ばれています。

 

ではなぜこのグロースハッカーというポジションが注目されているのでしょうか?
これまでのマーケティングでは広告費を費やし、多くのユーザーを集客し、認知させることで顧客が増えるという考え方でした。
あるいはプロダクトの開発が優先的になり、ユーザーのことが考えられていないものをつくってしまう。開発後のマーケティングまで考えられていないことで、良いものを作ってもなかなか浸透しない、などということが起こっていました。

また、Web業界は流動的で変化が激しく、常に新しいサービスやテクノロジーが生まれていることから、その変化に順応に対応していかなければならないということも、対応を遅らせてしまう要因の一つと言えます。

 

これまでの課題

・ユーザーを集客する、認知度を上げることで、自然と顧客が増えるという固定観念があり、そのために莫大な広告予算が必要となる
・プロダクトの開発が優先的になり、マーケティングが考えられていない
・流動的で競争の激しいWeb市場の中で常に素早い変化が求められている

上記のような課題は商品開発とマーケティングを完全に切り分けて考えていることにより起こりえます。
グロースハッカーは「急成長させるための仕組みをプロダクトやサービス自体に組み込む」ことで、低コストながらも大きな成功を得てきました。
また、そこには必ず「分析」「改善」のプロセスが組み込まれていることも重要です。

なお、グロースハッカーというと「マーケティング思考を持つエンジニア」というような人物像として捉えられることもありますが、決してエンジニアでなければならないわけではなく、マーケティングや製品が持つ課題を認識し、テクノロジーを最大限有効活用して解決するスキルを持つ人を指します。

では実際にどういった事例があるのか、いくつかご紹介させていただきます。

 

■事例1:ファイル共有サービス「Drop Box」のグロースハック事例

Dropbox

動画を使ったサービス紹介
ドロップボックスはサービスを紹介するためにデモ動画を作成しました。通常は制作会社に頼むところですが、自分たちで動画を作成し、その内容もなるべくシンプルでわかりやすいものにしました。
また、その動画をソーシャルニュースサービスに投稿することで、ユーザーの目に留まり、あっという間に人気に火が付きました。
動画を見たユーザーはサイトにアクセスし、予約リストは一晩で5000人→75000人に膨れ上がりました。

 

ソーシャルメディアとの連携
FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアアカウントとリンクしたユーザーは150MB分の容量を無料で追加という特典を与えたことで、ソーシャルメディアを通してバイラルし、新規ユーザーを取り込むことができました。
友人への紹介特典
友人にドロップボックスを紹介し、その友人が会員登録をしたら500MB分の容量を無料で追加という特典を与え、それにより新規加入ユーザーは一気に60%増加しました。

 

■事例2:ソーシャルメディアサービス「Twitter」のグロースハック事例

twitter

顧客の定着化
新規ユーザーの獲得が好調な中で、Twitterの課題は登録したユーザーで実際にサービスを継続する人が少ないという課題でした。
統計データを分析したところ、ユーザー登録をした当日に5~10人を自らフォローしたユーザーは定着率が高いということがわかりました。
そこで、登録後すぐにおすすめのフォローリストを表示させる仕掛けや、ウェブサイトのサイドにフォロー候補のユーザーを表示させるなどの変更を行うことで定着率が上がりました。

 

■事例3:宿泊予約プラットフォーム「Airbnb」

airbnb

大きなサービスを活用した情報発信
Airbnbは自分の空き部屋を宿泊したい旅行者に貸し出すためのプラットフォームです。
当時空きアパートなどの情報は、地域情報コミュニティサイトとして最大手の「Craigslist」に掲載されていることに着目し、Airbnbに掲載した情報が自動的にCraigslistに投稿させる仕組みを作ることで、ユーザー数が爆発的に伸びました。

 

いくつか有名な事例を挙げさせていただきましたが、分析から課題を理解すること、顧客のニーズを把握することで、製品やサービスにその解決する仕組みを導入し、成果を上げるということを実行しています。
他にも面白い事例として、クラウドサービスで有名な「エバーノート」では、ユーザーから「打ち合わせ中にノートパソコンを使っていると上司ににらまれる」という不満を聞いて、「I’m not being rude. I’m taking notes in Evernote.(失礼なわけではありません。エバーノートで議事録を書いているんです。」というステッカーを作成しました。
そのステッカーをユーザーのPCの背面に貼ってもらうことで、ユーザー自らに広告等になってもらったという事例もあります。
I’m not being rude. I’m taking notes in Evernote.

色々なやり方があると思いますが、単に広告費をかけて集客を増やすことだけが、顧客を獲得する方法ではありません。
また、「失敗は許されない」をという考え方ではなく、いくつかの試行錯誤や小さな失敗を繰り返すことで、大きな成功につなげることができるということを理解しておく必要があると思います。
一回の広告で莫大な予算をかけるギャンブルをするのではなく、失敗を繰り返しながらも少しずつサービスを成長させていくことが重要ではないでしょうか。

(著:加瀬 雅彦)

 

投稿者プロフィール

Masahiko Kase
運用型広告チーム チーフマネージャーコンサルタント
海外Webマーケティング事業に10年以上身を置き、2016年8月に代表徳田と共に世界へボカン株式会社を設立、取締役に就任。
英語AdWords広告運用、ソーシャルメディア広告、アクセスログ解析、英語サイト改善など、数多くのプロジェクトに携わる。

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