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英語WEBマーケティング・プロモーションを成功に導くために最低限必要な10のプロセス

こんにちは、海外WEBマーケティング事業部部長の徳田です。

今月末で海外WEBマーケティングを初めてから満7年になります。海外WEBマーケティングをこれまでやってくるなかで、ここ最近、英語でプロモーションがただ出来る事と、英語WEBマーケティングで成果を出せる事は大きく違うという事を感じています。

我々が感じている事とは裏腹にお問い合わせを頂くお客様の中には英語SEOをする事が目的で順位を上げる事が目標とし、進めようとしている方も少なくありません。全体像を把握せずして英語WEBマーケティングの成功はありません。また、WEBマーケティングの経験、スキルだけでなく、言語のスキルや現地の知見等、英語圏でWEBを使ってビジネスを成功させるには日本語で行う場合と比べ越えなければならないハードルが多くなります。その為、決してやりたい!という気持ちと勢いだけでプロモーションはせず、準備段階から一歩、一歩進めていく必要があります。
そこで、今回は英語WEBマーケティング・プロモーションを成功に導くために最低限必要な10のプロセスを共有させて頂きます。

英語WEBマーケティング・プロモーションを成功に導くために最低限必要な10のプロセス

1.何屋か?何故貴社の商品の購入するのか?どういった競合が存在するか?の整理

2.誰の為のサイトなのか?ターゲットの設定

3.英語WEBサイトの役割の見直し・再定義

4.現状値の把握

5.目的の明確化・目標(ゴール)の設定

6.目的・目標に基づいたプロモーション施策の提案

7.施策毎のKPI(効果指標)設定

8.試算表の共有

9.サイト改善・プロモーションの開始

10.各施策のPDCAサイクルを回し始める

1.何屋か?何故貴社の商品の購入するのか?どういった競合が存在するか?の整理

3C分析における【Company】にあたる部分です。貴社が何屋で何故貴社の商品やサービスを選ぶのかを徹底的にヒアリングさせて頂きます。また、3C分析における【Competitor】にあたる部分の調査も不可欠です。2.ターゲットの明確化で3C分析における【Customer】つまり市場のニーズ、ターゲットを整理したうえで、市場でニーズがあって、貴社にあり、競合に無い部分=競争優位性(USP)を洗い出します。これが、サイト改善・PPCの訴求内容に大きく関わるポイントであり、このプロセス無しに英語WEBマーケティングを行う事は出来ません。

 usp

 

2.誰の為のサイトなのか?ターゲットの設定

次にどのようなユーザーをターゲットとしているかを明確にしなければなりません。英語圏というような、ざっくりとしたターゲット設定ではなく、貴社のサービスの特性や価格からターゲットとなる国籍、年齢、ユーザーの検討のフェーズ(①明確層、②顕在層、③準顕在層、④潜在層とメインで集客していくべきターゲットを明確に致します。

 target

 また、ターゲットを設定した時に、どのようにそのターゲットをクロージングまで持っていくかストーリーを描く必要があります。どのような人に来てもらってサイトのどの部分を見て貰って、どういったアクションをしてもらいたいか?を考える事で訴求する内容やランディングさせるページも見えてきますね。この辺りについては、そのキーワードで集客してどのようにクロージングまで持っていくかストーリーは描けていますか?が参考になるかと思います。

3 .英語WEBサイトの役割の見直し、再設定

誰に何をどういった訴求内容で売るのか明確になった事で、WEBサイトの役割がよりクリアになります。WEBサイトの基本プロセスである、集客⇒接客⇒成約⇒再購入のうち、B to BのWEBサイトのメインの役割は、ユーザーに何屋か、自社にどういった強みやサービスがあるかを伝え、問い合わせをさせる接客になります。

 role

英語WEBサイトは日本語サイトとは役割もターゲットも大きく異なるために、全てのコンテンツが同じであるはずがありません。ただ、日本語サイトを翻訳して英語サイトを作るのではなく、必ず上記のプロセスを踏まえ、役割を果たす英語サイトを構築する必要があります。

 

4.現状値の把握

・サイト改善案件であれば、Google analyticsの各種数値や問い合わせ数、問い合わせ率
・PPCであればクリック単価(CPC)、問い合わせ獲得単価(CPI)、問い合わせ率(CVR)等、現状をヒアリングさせて頂きます。ここで提供して頂く基準値を元にサイトを分析し、基準値を下回っていて、かつインパクトの大きいページから修正を行っていきます。

 

5.目的の明確化・目標(ゴール)の設定

何を目標、目的として海外WEBプロモーションを行うのかを決定致します。ゴールが成約数の増加だった場合、目標成約数をベースに目標問い合わせ数、アクセス数を逆算して設定いたします。

 海外WEBプロモーションのフロー

 

6.目的・目標に基づいたプロモーション施策の実施

例えば、海外からの引き合いを増やしたい場合、英語SEOを実施しがちですが、ユーザーの受け皿となる英語サイトの改善+リスティング広告の出稿が効率よく引き合いを伸ばせる施策だと考えております。このように、「どの施策をやりたい!」から考えるのではなく、目標・目的を達成するには「どういった施策が必要か」という考え方で進めていく必要があります。

 

7.施策毎のKPI(効果指標)設定

各WEBプロモーション施策で海外向けの独自の基準値を持ち合わせており、それらと現状地を比較し、基準値を下回っている部分を明確にします。例えば、サイト改善のプロジェクトを実施した場合、下記のような数値が基本的な数値となります。

 kijun

 

8.試算表の共有

ヒアリングさせて頂いた内容や現状を踏まえ、どの程度で目標を達成するのか、その為にどの程度のコストがかかるかを共有。お客様の1成約あたりの利益と問い合わせから収益化までのスピード感が明確であれば、更にどの程度の期間で損益分岐点を超えるかのシミュレーションを必要に応じて用意し共有させて頂いています。これを用意する事で、どのくらいの期間で初期投資が回収できるのか、そもそもこのビジネスが成功するのかどうかを客観的に見える事が可能になります!

 

9.サイト改善・プロモーションの開始

基本的に、弊社では売れるサイトの構築(サイト改善)⇒リスティング広告の出稿⇒SEO対策という順番で施策を行わせて頂いております。これが、最も効率よくコンバージョン率、問い合わせ数の向上に繋がり易く、施策をしてからすぐに結果を踏まえて、効果検証、改善に繋げる事が出来ます。

process

英語でリスティング広告を出稿するとなると、言語の壁だけでなく、リスティング広告の運用の壁も存在します。弊社では、AdWordsプロフェッショナルの資格を持った日本人スタッフに加え、コピーライティングやリスティング広告管理の経験豊富な英語ネイティブスタッフが常駐しております。ヒアリングさせて頂いた内容をベースに彼らがキャンペーン設定、キーワード選定し、広告文を用意し出稿する為、ターゲットオーディエンスに最も響く訴求内容で広告を配信する事が出来ます。

10.各施策のPDCAサイクルを回し始める

1~8までのヒアリング、役割の定義、戦略立案の実施後、プロモーションを進めますが、この後のPDCAサイクルを回す事も重要です。当初のプラン通り、いっているかどうかマイルストーンを立て、定期的に効果指標をチェックする事で、大きく方向性がズレる前に修正をしていく事が出来ます。

弊社で実際にあった実例として、東アフリカ向けに中古車を輸出していた際に、問い合わせ獲得単価(CPI)ベースで国ごとのパフォーマンスを見ていましたが、実際、お客様の元へ伺い、国別の成約ベースで数値を追ってみると一見、パフォーマンスの良かった国では全く成約しておらず、問い合わせ数が少なかった国で物凄く成約率が高いという事もありました。これはコンサルティングを通してお客様と膝を突き合わせてお会いしているからこそ出来る事で、机上の空論だけに終わらず、実際に数値として成果に導いてくることが出来ました。

 target2

こんな事当たり前じゃないか!と思われる方もいるかもしれませんが、弊社で引き継いだリスティング広告では、そもそも国別にCV(コンバージョン)を追えていなかったり、物凄く一般的な「Japan」のようなキーワードで入札してしまっていたり、当たり前の事が出来ていないというケースが散見されるのが現状です。

 <まとめ>

英語WEBマーケティングを行う場合、少なくとも上記の10のプロセスが必要になります。これらのプロセスが抜けてしまうとクライアントを成功に導く事が難しくなってしまいます。目標や目的を共有する事で、共に成果を出すためのパートナーとして意見交換もできます。また、効果指標(KPI)を共有する事で、どの部分がボトルネックなのかを常に共有する事が可能になります。SEOまとめさんが彼のブログ内でSEOの成否はサイト公開までに八割方決まります。と書かれておりましたが、英語WEBマーケティングも同様の事が言えると思います。

ただ英語WEBプロモーション施策を売る事を考えるだけでなく、クライアントの望む成果を出し、中長期的な関係を構築していく為には、上記の10のプロセスは最低限必要です。また、相互の理解・信頼関係の構築が不可欠です。まだまだ日本における海外向けWEBマーケティングの市場では、出来る事が価値として捉えられ、成果を出す所まで期待されていない場合があるのも正直なところです。ただこのようなぬるま湯の状況では、本気でWEBを使って、海外で一旗揚げたい中小企業の海外進出は難しくなってしまいます。

そのため、冒頭に書かせて頂きました英語でプロモーションがただ出来る事と、英語WEBマーケティングで成果を出せる事は大きく違う。という事をご認識頂けますと幸いです。少しでも成功率を上げたい!真剣に英語サイトでビジネスを成功させたい!と考えている方のご相談はいつでもお待ちしております!

少しでもお役に立ちましたらソーシャルメディアで共有して頂けますと幸いです。

参考
リスティング広告担当者に求められる5つの力
誰に何を売るのか?等原点に立ち返り、リスティング広告担当者に求められる5つの力を考え方を学ぶことが出来ます。

ディーエムソリューションズの社員が作った、【SEOまとめ】
SEOの成否はサイト公開までに八割方決まります。この言葉が響きました!

少し面倒だけどSEOに役立っていると感じる3つの内部施策
PDCAサイクルを回す一環で、内部SEOの改善を行う時の参考になります。特に、流入キーワードや検索クエリに合わせてタイトルを書き換える等の作業は地道ですが、ページ数が多ければ多いほどアクセスアップに繋がる施策です。

The 8 Questions That Create Perfect Landing Page Copy
(英語)
誰の為のサイトでどういった訴求内容が響くかを考える際に参考になります。

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投稿者: 徳田 祐希 / Tokuda Yuki
世界へボカン株式会社 代表取締役
イギリス留学を経て、海外WEBマーケティングを行う企業に入社。
外国人マーケターと共に海外WEBマーケティングチームを牽引する。
特に英語サイトのSEOに精通し、東京だけでなく、新潟、京都、大阪、名古屋、福岡等、日本全国を飛び回り、クライアントと膝を突き合わせ、WEBコンサルティングを行うスタイルを得意とする。
海外WEBコンサルティングで、アフリカ向け中古車輸出企業の売上を30億円から500億円に導く等、中古車輸出、製造業、不動産関連のプロジェクトで数多くの実績を残す。
2014年8月に世界へボカン株式会社を設立。
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