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日本の商品・サービスはオーバースペック?

こんにちは。ジャパンプロモーターの村山です。
先日、ある先輩経営者の話を聞きました。
日本の商品・サービスはオーバースペック過ぎて、海外市場で通用しないものが多い・・・とのことでした。
例えば、トヨタにしても、一番安い商品ラインであったとしても、インド市場にもっていくと高い部類になり、価格競争力がない。他の例では、スーツをオーダーメイドする際、日本だと最低1週間はかかるが、海外では1日で出来てしまう、そのような話を展開されていました。

私も海外にはよく出かけますが、確かにそういう傾向はあるように思っています。
そもそも日本のような成熟市場は消費者の目が肥えているということはありますが、さらに日本人の細かさやこだわりが相まって、今のような質の高い日本の商品・サービスに繋がっていると思います。もちろん、それは非常にいい面であり、我々日本人が誇るべきものです。
ただ、悪い面でもあります。
いいものを作ることにこだわるあまり、ターゲットのニーズが見過ごされる可能性が高いということです。いいものだから売れる、いいものは誰かが絶対に評価してくれる・・・こういったマインドが足を引っ張ることもあります。
日本を代表する電機メーカーが大赤字を垂れながすなか、韓国のサムソンは、今年の1月〜3月期の決算発表で、約51億ドルもの営業利益をたたき出し、過去最高の業績を更新しています。この背景にはいろんな理由があると思いますが、一つは「ターゲット市場の理解」と「柔軟且つ迅速な対応」が重要な点になると感じています。
サムソンは、現地(ターゲット市場)におけるマーケティングに大きな力を注いでいます。担当者を現地に長期間住まわせ、現地ネットワーク構築、最終消費者のニーズの把握に莫大な予算と労力を注ぎ、現地に合った商品開発・販売・マーケティングを実践することで大きな成功をおさめています。
日本にも上記の点を実践し、海外において成功している事例もあります。
ハローキティはその代表例です。ハローキティは海外で100カ国以上でその商品が販売されています。また、ハローキティを所有するサンリオの営業利益のほとんどは海外市場から生み出されています。それを実現したのが、ライセンシングの仕組みです。数年前までサンリオは自社で商品を全て開発・販売していました。その後、ライセンシング契約をベースに海外の企業と提携を進めました。現地の企業が現地にあったハローキティ商品をどんどん開発・販売していける環境を整えることで、爆発的に広がったのです。
現地ニーズに合わせて開発されたハローキティの例をあげると
・ほくろが着いたハローキティ
・ひげをはやしたハローキティ(米国発。男性向けに人気)
・黒色のハローキティー(北欧で大ヒット)
などなど。
単純に日本で流通する普通のハローキティーの商品だけで海外展開をしていくと、このような広がりはなかったと思います。
日本国内でももちろんそうですが、海外になると、さらに市場ニーズやターゲットが多様化します。海外というと国という軸がありますが、それ以外にも所得水準、宗教、法律、規制などより多くの要素を考慮した上で自社の強みは本当に何なのか?という点にこだわり、それを訴求していく必要があります。
こう考えると、海外向けホームページを制作する際に、単純に翻訳会社に日本語ページの内容をそのまま翻訳してもらっても役立たないことがわかると思います。海外向けホームページには、海外のターゲットを明確にし、そのターゲットの悩み、課題を踏まえた上で、それぞれに対して響くメッセージを打ち出していくことが重要な点となります。それを実現するためにも、海外でのマーケティング活動にどれだけ力を注げるか?という点にどれだけ経営者が強い認識を持ち、実践していくかで成否が決まってくるのだと思います。

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投稿者: murayama
インバウンド(訪日観光)ビジネスコンサルタント
兵庫県生まれ。米国ウィスコンシン大学マディソン校卒。在学中、異文化交流に強い関心を持ち、20ヵ国以上を旅行。大学卒業後、インドにて半年間のインターンシップを経験。2000年アクセンチュアに入社。地域活性化プロジェクト、グローバルマーケティング戦略等の様々プロジェクトに従事。2006年同社を退社。
2007年にインバウンド観光に特化したBtoBサイト「やまとごころ.jp」を立ち上げ、ホテル・小売・飲食・自治体向けに情報発信、教育・研修、コンサルティングサービスなどを提供。ノウハウ・ネットワークを最大限に生かしたコンサルティングには定評がある。
インバウンドビジネスの専門家として、ワールドビジネスサテライト、NHKワールドをはじめ、国内外各種メディアへ出演多数。最近は、金融機関、投資家、経営者等へインバウンド動向に関する情報提供を精力的に行うほか、日本全国で行う月10件以上の講演活動を通してインバウンドビジネスの啓発に力を注いでいる。
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