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越境ECでGoogleアドワーズを国別に配信すべき7つの理由

越境ECを運営していくにあたり、みなさんが課題に感じているところはどんな事でしょうか?
おそらく多くの方が、英語あるいはその他の言語への翻訳を一番の課題として挙げるでしょう。弊社へご相談いただくお客様の大半が、広告文やサイト内の英語を課題としている方だと感じております。
ところが、越境ECを運営する際の課題は、それだけではありません。
英語の問題をクリアしたとしても、多くの越境ECサイトはウェブ広告で失敗するリスクを持っています。
何故かというと、多くの企業が、海外市場で闘っていくための秘訣を知らずにウェブ広告の設計を行っているからです。海外市場で戦っていくための秘訣の1つがGoogleアドワーズの初期設計時に、国別にキャンペーンを作って広告を配信するという点です。
何故、国別キャンペーンを作って配信すべきなんだろう?と思われた方もいるかもしれません。私自身も国内の広告運用経験を経て、海外WEBマーケティングのコンサルタントになった為、最初は驚きの連続でした。
そこで本記事では、Googleアドワーズで越境ECのウェブ広告を実施する際に、国別のキャンペーンを作成すべき7つの理由をご説明いたします。
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国別のキャンペーンを作成すべき7つの理由

1. 獲得率が国ごとに異なる

国別のキャンペーンを作成すべき一番の理由は、国によって獲得率(成約率)が大きく異なるからです。当然といえば当然ですが、国によって文化は全く異なります。
そのため、どんな商品を越境ECで扱っていても、国によって獲得率は大きく異なってしまいます。
例えば、日本の伝統的な和服をオシャレと感じて購入してくれる国もあれば、日本の服よりも食に関心が強く、日本の食べ物をたくさん購入してくれる国もあります。
国ごとの獲得率の差は、日本国内の都市対地方よりもはるかに大きなものとなります。
日本国内向けの広告での地域別入札調整と同じ感覚で「1か月~数か月試しに配信してから、国別の入札を調整しよう」と考えていると、獲得率の低い国に大量に広告を配信してしまうこととなり、確実に失敗します。
限られた予算の中、越境EC用のウェブ広告で確実に成果を伸ばすには、高い獲得率が期待できる国に絞って配信することが必要となります。

2. 認知度(検索ボリューム)が国ごとに異なる

同じ商品であっても、国によって認知度が異なるために、広告の表示回数が異なるというのはよくある話です。そのため、国によって実施すべき改善施策の優先順位が異なってきます。
例えば、A国ではある程度クリック数を稼げているために獲得数を伸ばすことが重要である一方で、B国ではそもそも広告を表示させ、クリック数を増やしていくところから始めなければいけないといったような違いです。
こういった国別の違いも、キャンペーンを分けておけば分析が簡単になります。
国別の配信結果に基づいて、優先順位をつけて改善施策を実施していきましょう。

3. 月別トレンドが国ごと異なる

同じキーワードや同じ商品であっても、広告配信対象の国によって売れる月が異なります。
代表的なところでいうと、北半球と南半球で季節が異なるので、月別トレンドも異なることがあります。
 

ホントにあったマラウィの話
以前、ある越境ECサイトの案件で、マラウィというアフリカの国に広告を配信しました。マラウィでアドワーズを運用していた際は、春から秋にかけて物凄く成果が伸びていたのに、冬になるとパフォーマンスが落ちる事が分かりました。
何故、パフォーマンスが落ちたのか調査、検証を行った結果、マラウィは農業国の為、収穫の時期(春)に国民の資金力が豊富になり、逆に冬になると資金が減ってきて、財布の紐が固くなる事が分かりました。
この事実を知った時に「いや、年間通してお金管理してよ…(笑)」と思いましたが、こういった国民性もアドワーズのパフォーマンスに関わってくるのが現実です。
これもキャンペーンを国別に分けた事で分かったことです。

 
季節以外にも、私たち日本人の想像を超える要因で月別トレンドが発生します。
例えば、弊社の経験で珍しいものとしては、ある日本の特産品を販売するBtoCサイトでは、商品が企業の年度末の贈答用に大量に売れた、といったこともありました。
もはや、「風が吹けば桶屋が儲かる」を地で行くような状態です。
急なトレンドの変化が生じた際に、適切に原因を見つけ対処するために、まず国別にキャンペーンを作成しておくことは重要となります。

4. デバイス別の使用シーンが異なる

同じ商品であっても、国によってデバイス別の使用シーンが異なります。
例えば情報収集から購買行動まで一貫してスマートフォンが使用される国もあれば、最後の購買段階だけPCが中心となる国もあります。
そのため、デバイス別に入札調整や広告のクリエイティブ、リンク先を設定することで、Googleアドワーズの成果を大きく改善できることがよくあります。
このデバイスと国で分類したデータも、国別のキャンペーンを作成しておけば簡単に分析が可能となります。
まずは国別のキャンペーン作成することで、デバイス別のデータ分析と改善施策につなげていきましょう。

5. 法律とGoogleポリシーが国ごと異なる場合がある

Googleは広告配信対象の国の法律に準拠したポリシーを設定しています。
そのため、ポリシーは国によって異なります。
Googleポリシーへの抵触が原因で広告配信に問題が生じていた場合に、国別のキャンペーンを作成しておけば、問題にすぐに気づくことが可能です。
外国の法律を変えることはできませんが、すぐに気づいて対処することで広告配信への影響を小さくすることは可能です。
国別のキャンペーンを作成することで、リスクを最小限にとどめましょう。

6. 物流などの問題に迅速に対応可能

越境ECでは、広告主であるお客様が直面している物流などの問題に合わせて、広告配信を停止することが多々あります。
例えば、特定の国への配送に遅延が多発してクレームやキャンセルにつながっている場合などです。
こういった場合は一時的に、該当国への広告を抑制するなどの対応が必要となります。
国別のキャンペーンを作成しておけば、こういった問題に迅速に対応することが可能です。
越境ECは、広告主と広告運用会社との連携がとても大切になります。
国別のキャンペーンを作成しておくことで、いつでも柔軟に問題に対処できるように準備しておきましょう。

7. 国別の機能リリースに対応しやすい

これは主にGoogleに起因する問題ですが、機能によっては特定の国にしか使えないものがあります。
新しい機能などは、特定の国で先にリリースしたのちに、世界中の国へ徐々に広めていくといった対応がよくあります。
そのため、国によって配信結果が大きく異なる場合に、その原因が特定の機能である、ということも想定されます。
どの国でどんな配信結果になっているのかを常に把握しておくことで、Googleアドワーズの機能が要因となった配信結果の違いにも、迅速に気づくことができます。
国別の各キャンペーンに機能を設定していくことはやや手間になりますが、国別のキャンペーンを作成しておき、適用されている機能の違いを把握しておきましょう。

まとめ

このように越境ECには、英語の問題だけでなく、集客・接客面でたくさんの考慮すべきポイントが存在します。
一見、キャンペーンを細かく分かることは今のアドワーズのトレンドと反しているように思えますが、国ごとの細かいトレンドにも素早く対応できるという面では、今回ご紹介したようなアカウントの組み方も検討して頂いても良いかと思います。(全体の規模感によりますが、あまりにも国が多い場合はかえって煩雑になってしまうので、データ収集や臨機応変な対応が可能な単位でのエリアで組む形もOKです。)
上記のうち1つでもヒントになる事がありますと幸いです。

 

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投稿者: Nakamura Satoru
運用型広告チーム SEMコンサルタント
出身:千葉県
大学院で貿易理論の研究に従事し修士号を修了。大学院卒業後は、日本のウェブ広告代理店にて、GoogleアドワーズやFacebookをはじめとした多様な広告媒体の運用をメインで担当しつつ、Googleアナリティクスを活用したサイト改善コンサルにも従事。BtoB、BtoCどちらの業界のお客様も担当し、複数のお客様にて過去最高益の実績を残す。特にECのお客様では13か月連続で前月対比売上120%増加や、前代理店対比でROI300%改善など、数多くのEC案件で成果を伸ばした。
現在ボカンでは、コンサルタントとしてお客様への対応および運用型広告の成果改善をメインに取り組みつつ、サイト改善コンサルの経験を生かしてコンテンツ等のサービス提供にも取り組んでいる。
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