【広告担当者必見】英語運用型広告アトリビューション分析入門

2016/08/26

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[弊社フランス人メンバーが執筆した英語記事を翻訳、校正しています。]

海外向けWEBサイトや越境ECサイトを運営する上で、 ROI (投資対効果) は当然ながらマーケッターにとって重要な指標です。また、マーケティング予算を適切なチャネルへと効果的に割り当てる最善の方法を見つけることが成功への大きな鍵でもあります。

得られたコンバージョンにおける各チャネルの影響を正確に見極める為に、アトリビューション分析※をする必要があります。

※アトリビューション分析とは、直接コンバージョン以外の間接コンバージョン(ビュースルーCVや広告クリック後 → 離脱 → 別経路からのCV)も含めて、コンバージョンへの広告の貢献度を正当に評価するための分析手法 (参考:DMLAB

アトリビューション分析がマーケターにとって重要なことは周知の事実ですが、まだまだ全てのマーケッターの元で行われているとは言えません。

2013年のデジタルマーケティングエージェンシーのDEMAND WAVEの調査によると、WEBマーケターのうち1/3がどのデジタルマーケティング施策が収益に対して最も好ましい影響力をもっているのか分かっていません。

この記事をご覧の方の中にも、十分にアトリビューション分析が出来ていると言い切れる人は少ないのではないでしょうか?

そこで今回は、Google アナリティクスを活用し、各チャネルのもつコンバージョンへの影響力と重要性を理解し、どの広告チャネル予算を分配すべきかを知る方法をお伝えしたいと思います。

1. 基礎: デジタルマーケティング・チャネル

⑴アナリティクス・マルチチャネルファネル

貢献度がマーケティング・タッチポイントにどう起因しているか分析する前に、まずどういったタッチポイントが存在しているかを把握しましょう。Google アナリティクスには、マーケティングチャネルが網羅的に把握することが出来るマルチチャネル・ファネル (MCF) レポートがあります。

まずは、それぞれをざっと見渡してみましょう。

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多くの方が、チャネル又はキャンペーンのレポートを開き、コンバージョン率とCPAだけを見て、成果の高いチャネルへと予算を割り振りがちです。

下記の例では、オーガニック検索がコンバージョン率が最高であるように見えます。

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しかし、コンバージョン経路は一つのチャンネルに絞れるほど単純ではありません。そこでコンバージョン経路の出番となるわけです。

⑵アナリティクスMCFコンバージョン経路の理解

インターネットユーザーはコンバージョンする前に複数回の訪問を要することが多くあります。例えば、「まずペイドサーチを通してあなたの英語サイトを発見し、離脱する。その後、SNSを通して戻ってきて、また離脱する。最後にオーガニック検索で戻ってきてコンバージョンする」といったようものです。

消費者の行動をよりよく理解するため、Googleのカスタマージャーニーツールはマーケティングチャンネルが最初のクリックから購入までのあいだ、購入の決定にどのように影響しているのかを表します。

下記は日本の飲食業の小企業における典型的なカスタマージャーニーです。ペイドサーチがファーストタッチのインタラクションとして、その後リ参照サイトとEメールが再訪問を促す役割を果たしているのを見ることができます。

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Google アナリティクスで、あなたのカスタマーのコンバージョン前のカスタマージャーニーを正確に見るためには、マルチコンバージョンファネル・レポートを見なければなりません。 ( [コンバージョン] ⇒ [マルチチャネル レポート] ⇒ [コンバージョン経路] )

ここに書くのは、最もよく見られるコンバージョン経路の例です。

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あなたはダイレクトトラフィックが、これら全てのコンバージョンの中でも相当に突出していることに気づくでしょう。それならば、ダイレクトトラフィックが最善の施策なのでしょうか?

そう考えるのは早計です。

⑶Googleアナリティクスのダイレクトトラフィックについて

ダイレクトトラフィックはGoogleによると「ウェブサイトの URL をブラウザに入力したか、ブックマークからサイトにアクセスしたユーザーによるセッション」と定義されています。

上記の定義からダイレクトトラフィックは、 主に貴社を既に知っているユーザーだと言うことが予想されます。

下記のダイレクトトラフィックの新規セッション率を見てみてください。

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上記の定義であれば、大方のユーザーは既知のユーザーなのにも関わらず、ほぼ1/2が未知のユーザーです。これは、Googleがタグ付けの失敗などによってセッション元を特定できない場合、ダイレクトトラフィックとして割り振られるため、このような現象が見受けられます。

また、たとえ全てのセッションが正確にタグ付けされたとしても単純にはいきません。Google内部関係者の話では、ダイレクトトラフィックは以下に挙げるようなケースにおいてもカウントされています。

・ ユーザーがURLをタイプして打ち込む
・ ユーザーがブックマークをクリックする
・ ユーザーがOutlookやThunderbirdやその他の類似の
デスクトップマネージャのEメールのリンクをクリックする
・ ユーザーがSkypeやその他のデスクトップ上の
メッセンジャー内のリンクをクリックする。
・ ユーザーがPDF、DocX、ODF、XLSXまたは別のタイプの
ドキュメント内のリンクをクリックする
・ ユーザーがモバイルアプリ内のリンクをクリックする。
・ ユーザーが保護されたサイト (https://~) からあなたの
保護されていないサイト (http://~) へのリンクをクリックする
・ ユーザーがURL短縮ツールを通して、または別のJSが
利用されているケース (レアケース) でクリックする
・ ユーザーが一般的にデスクトップソフトウェア内のリンクをクリックする…

これらの理由により、アナリティクス上でダイレクトトラフィックはスタンダードレポートで無視され、初期設定のアトリビューションモデルは最後の間接クリックとなります。その為、ダイレクトトラフィックのデータを分析する際はよく注意してください。

ここまででアナリティクスで使用されるチャネルについてご紹介いたしました。
次はアトリビューションモデルの使い方をご説明します。

⒉ アトリビューションモデルの理解

⑴なぜアトリビューションモデルを使うのでしょう?

Googleいわく、「アトリビューション モデルは、販売やコンバージョンに至った広告の貢献度をコンバージョン経路のタッチポイントにどのように割り振るかを決めるルールです。」

これは各マーケティングチャネルのパフォーマンスとその最終的なコンバージョンにおける役割を見極め、理解することに役立ちます。ラストタッチのインタラクションのみを利用することは、最も一般的なアトリビューションモデルではありますが、これでは間違った憶測を招きかねません。

海外案件だとよく、現地のブロガーが製品のレビュー記事を書いたことがきっかけで、突然、それまで一切認知されていなかった製品のコンバージョン数が増えるという事があるのですが、広告ラストクリックのみを追っている場合、こういった現象にも気づきにくくなってしまいます。

いくつかのチャネル (Eメール、ディスプレイマーケティング、ソーシャルメディア) はしばしばROIに適していないメディアと見なされ、過小評価されがちです。

それでは、本当に過小評価してよいのでしょうか?

その検証の為にコンバージョン経路を振り返ってみましょう。

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アナリティクスのプラットフォーム上では、最後の間接クリックモデルが使用されていますが、上記図の経路5及び6に由来する2つのコンバージョンの要因はオーガニック検索と言えるでしょう。

AdWordsのプラットフォーム上では、AdWords広告のラストクリックを使用しているため、これら2つのコンバージョンは最後にクリックされたペイド広告に起因するAdWordsコンバージョンとしてカウントされるでしょう。

これこそが、異なるアトリビューションモデル比較がマーケターにとって異なる視点を与え、チャネルの性能について理解を深める為に必要な理由です。上記のような分析の元、広告予算の配分を検討するようにしましょう。

今度は利用できるアトリビュートモデルにはどんな種類があるのか、そしてあなたの目的に応じて最善を選択するにはどうするかを見ていきましょう。

⑵異なる種類のアトリビューションモデル

基本的に、アトリビューションモデルはそれぞれ、各チャネルが関係した全てのコンバージョンからどれだけ多く貢献度を振られるかを決定する一連の規則をもっています。

コンバージョンに寄与したチャネルがたった一つのと言うことはめったにありません。特に海外のユーザーの場合、初回訪問でそのまま購入に至るというケースは稀です。現地のブロガーが商品について言及したことで商品が認知されることがあります。ブログ記事サイト経由の初回訪問後、何回かのダイレクトトラフィックやリマーケティング広告による再訪問を経て購入に至るというケースがよく見受けられます。

それでは各々のチャネルの貢献度をどれだけ割り振るのでしょうか?最後、最初、もしくはすべのチャネルでしょうか?
下の図は、Google アナリティクスで把握できる異なるタイプのアトリビューションモデルです。それぞれのモデルに良い部分と悪い部分があります。

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アナリティクスのモデル比較レポートから、あなたのマーケティング戦略に固有の要求に応じた、自分だけのアトリビューションモデルを作成することも可能です。自分でカスタマイズしたベース部分に既存のものを応用することで、あなたはルックバックウィンドウを変更したり、ユーザーエンゲージメントに基づいて貢献度を調整したり、さらにはカスタマイズした貢献度の規則を適用したりもできます。

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もし、どのアトリビューションモデルが適しているのか迷われているなら、デジタルマーケティングの伝道者であるGoogleののAvinash Kayshik氏の推奨する以下の貢献度の配分に基づくカスタマイズされたアトリビューションモデルをされてみてはいかがでしょうか?
最初のインタラクション: 10%
中間のインタラクション: 50%
最後のインタラクション: 40%

⑶アトリビューションモデル比較

更なるアトリビューション分析のため、アナリティクスは、あなたが異なる視点から各マーケティングチャネルの価値を決定するのに役立ち、すぐに使えるモデル比較ツール全てをもっています。そこから、異なる3つまでのアトリビューションモデルを選び出し、コンバージョンの数に加えてそれぞれのあいだの差異を比較することも可能です。

ここに3つの異なるモデルを比較した例を挙げます。: 最後の間接クリック、起点、線形。

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この種のレポートをどうやって解釈するのでしょうか?

ペイドサーチのチャネルについて、ペイドサーチのコンバージョンは最後の間接クリックにおいて最初のインタラクションと比較して19.23%低く評価されており、また線形モデルと比較して10%高く評価されているのが分かります。
言い換えれば、コンバージョンに貢献しているペイドサーチはカスタマージャーニーの早い段階により頻繁に発生します。

一方で、オーガニック検索は最後の間接クリックにおいて、最初のインタラクションと比較して28.57%、線形と比較して45.32%高く評価されています。言い換えれば、オーガニック検索はカスタマージャーニーの遅い段階でより頻繁に発生します。

⒊ 結論

アトリビューションは、マーケッターが熟慮すべき測定基準であり、ツールはその傾向に追随するためこれまで以上に改良されてきています。アトリビューションモデルがAdWords内に最近組み入れられたことからも、適切な貢献度を販売サイクルの各部分へと割り当てる重要性が増しているたことを示しています。

海外向けの運用型広告でも、AdWordsに限らず、Adroll、Criteo、Facebook、Instagramと複数のチャネルで顧客と接点を持つ機会が増えています。この時に、コンバージョンに至ったチャネルだけでなく、認知、再訪問等、貢献したチャネルを把握することは全体最適を行う上で重要な鍵となります。

一見、CPAがあっていない、無駄なんじゃないかと思われがちなチャネルもアトリビューションモデルを変えて分析することでその有効性を証明することが出来ます。

機会損失を防ぐためにも、広告費の配分を考える際に試してみてはいかがでしょうか?

 

投稿者プロフィール

Lily Tan
運用型広告チーム SEMマネージャー
出身:フランス
パリ出身。フランスと名古屋のビジネススクールにてマーケティングを専攻。卒業後、フランス、イギリスのWEBマーケティング会社2社に勤務し、デジタル広告の技術と専門知識を習得。その後、日本に戻る。世界へボカンでは、主にPPCアカウントの管理担当し、着実に成果を上げている。その他、SEOやコンテンツビルディング等でも力を付けている。フランス語と英語と日本語を操り、TOEICスコアは990点。

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