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【2025年】ブラックフライデー・サイバーマンデー(BFCM)で越境ECの売上を最大化するためにできること

2025年ブラックフライデー・サイバーマンデー(BFCM)で越境ECの売上を最大化するための準備をテーマにしたサムネイル画像。ネオン風の「BLACK FRIDAY」「Cyber Monday」の文字とヤシの木のシルエット。

執筆者

加瀬雅彦

加瀬雅彦/Kase Masahiko

プロフィール詳細

取締役/COO
海外Webマーケティング事業に10年以上身を置き、2014年8月に代表徳田と共に世界へボカン株式会社を設立、取締役に就任。
英語Google広告運用、ソーシャルメディア広告、アクセスログ解析、英語サイト改善など、数多くのプロジェクトに携わる。

毎年11月後半になると「ブラックフライデー」「サイバーマンデー」という言葉を目にする機会が増えるのではないでしょうか?

 

本記事では、2025年のBFCMに向けて、最新データと現場の知見をもとに「売上を最大化する戦略」について解説します。

ブラックフライデー・サイバーマンデーとは?

ブラックフライデーは11月の第4金曜日。アメリカではその前日の第4木曜日が感謝祭(サンクスギビングデー)で祝日となっています。感謝祭では家族や友人とごちそうを食べたり、スポーツ観戦で盛り上がりますが、その翌日のブラックフライデーは、感謝祭後に在庫一掃セールを行ったのが始まりと言われています。

また、ブラックフライデーはホリデーシーズンの幕開けでもあり、小売店にとって最も売上が期待できる年末商戦のスタートです。「ブラックフライデー」の名前は、街や店舗が買い物客で黒山の人だかりになったことや、売上が黒字になることから来ているなど諸説あります。

2025年のブラックフライデー・サイバーマンデーはいつ?

2025年のBFCMは以下の通りです。

  • ブラックフライデー:2025年11月28日(金)
  • サイバーマンデー:2025年12月1日(月)

実際のセールは、前後1〜2週間にわたって拡張されるケースが増えています。例えば、「プレブラックフライデー」として1週間前からセールを始めたり、「サイバーウィーク」として1週間続ける事例もあります。その後はクリスマスに向けたホリデーセールが継続するため、購買意欲が落ちることはありません。

BFCMが越境ECにとって最大のチャンスである理由

ここ数年でBFCMは、越境ECにとって「新規顧客獲得」と「LTV最大化」の絶好の機会として位置づけられるようになりました。要因は以下の通りです。

  • オンラインショッピングの定着により、購買行動が大幅にシフト
  • ECプラットフォームの機能進化で、CX(顧客体験)の差別化が重要に
  • BFCMで獲得した顧客が年明け以降の売上ベースを押し上げる事例が多数

つまり、戦略的なセール設計とCX最適化を同時に進めることが求められます。短期的な売上はもちろん、獲得した顧客をリピーターに育てる視点が、2025年のBFCMでは特に重要です。

実際に越境ECを支援している代表・徳田の声からも、その成果は明確に現れています。

BFCMを成功させるための準備

目標を設定し予算を決める、予算はフレキシブルに

BFCMは大きな売上チャンスですが、待っているだけでは成果を最大化できません。
そのため、集客のための広告予算を設定する必要があります。まずは以下を整理しましょう。

  • 目標売上額
  • 必要な購入単価・平均購入額
  • 必要セッション数

これまでの経験では、通常月の1.5倍〜2倍の売上を伸ばせる時期です。
そのため、広告予算も通常の1.5〜2倍で検討するのが目安になります。

ただし固定的に決めすぎると、広告配信が好調でも「もっと投資すればさらに売上を伸ばせた」機会を逃すこともあります。
BFCM期間は売上状況を見ながら柔軟に増額できる予算設計がおすすめです。

様々な割引方法やオファーを検討する

セールや特典

割引率やオファーは業種や利益構造によって変わりますが、最近は「過度な値下げ」から「持続可能な割引」へと移行しています。
Salesforceの調査によると、2024年ホリデーシーズンの平均ディスカウント率は米国23%、世界22%でした。

消費者は「最安値」よりも「お得感と納得感のある条件」を求めています。例えば以下のような方法があります。

  • 全品〇%オフ
  • 〇ドル以上購入で〇%オフ
  • 2つ購入で1つ無料(buy 2 get 1 free)
  • 1つ購入で2つ目〇%オフ
  • 送料無料

特に「2つ購入で1つ無料」は海外ECでよく見られる方法で、より高額商品や追加商品を購入する動機づけとなり、平均購入額アップにつながる傾向があります。

利益を出すことに執着しすぎない

ブラックフライデーは「黒字の日」とも言われますが、利益ばかりを優先しすぎると逆効果になることもあります。

なぜなら、この時期は新規顧客を獲得する絶好の機会だからです。
初めて購入するユーザーや迷っていたユーザーが背中を押されるタイミングでもあり、将来的にリピーターやロイヤルカスタマーへと育つ可能性があります。

これまでの経験では、BFCMを中心とした11月・12月に新規顧客数を増やすことで、セール終了後も月間売上のベースが上がるという実績がありました。
その要因として、購入者がSNSでシェアしたり友人に紹介したことで、新たな顧客流入につながっていると考えられます。

購入後にSNS投稿や友人紹介を促す仕組みを組み込むと、さらに効果が加速します。例:レビュー投稿でクーポン配布、紹介割引など。

人目を引くクリエイティブを作成する

ブラックフライデーセールバナー

BFCM期間中は広告競争が激しくなるため、目に留まるクリエイティブが必要です。
ブラックフライデーでは黒背景に白字+赤のアクセントが多く見られます。

大きな割引率は最も効果的な訴求要素なので、「UP TO 50% OFF」のように目立たせるのがポイントです。
さらに、広告とサイトのデザインを統一することで、ユーザーの離脱を防ぎやすくなります。

早く届けられる配送方法を提示する

エクスプレス配送

BFCM期間はプレゼント需要も高まるため、「〇日までに届けて欲しい」という要望が増えます。
通常配送に加え、エクスプレス配送を提供することで購入率が上がる可能性があります。
多少送料が高くても、迅速に届けられるオプションは価値があります。

ギフトラッピングオプションを用意する

プレゼント需要が多いため、ギフトラッピングの有無は購入の決め手になります。
Shopifyを利用している場合は、ギフトラッピングアプリを導入するのがおすすめです。

Shopifyアプリ検索:ギフトオプション

ギフトカードを販売する

商品選びに迷う人にとって、ギフトカードは有効な選択肢です。
Shopifyでもギフトカードの販売機能が用意されています。

Shopifyヘルプ:ギフトカード商品

事前にセールを通知する

セールの準備が整い次第、メルマガ会員や既存顧客に事前告知を行うのが効果的です。
SNSなど複数チャネルで段階的にアプローチすると、セールに向けた期待感を演出できます。

「セール開始まであと〇日〇時間〇秒」といったカウントダウン表示も購買意欲を高める要素です。
事前に告知することで、ユーザーは確実にセール期間に訪問してくれます。

カスタマーサポートを手厚くする

集客やプロモーションにより、多くのユーザーがサイトを訪れるため、問い合わせも増加します。
カスタマーサポートを強化することで、ユーザーの不安や疑問を即座に解消し、購入につなげられます。

問い合わせフォームに加え、ライブチャットサポートを導入するのも有効です。

レビューを獲得する

購入後にはレビューを促進することで、次の新規顧客獲得につながります。
レビュー依頼メールを送ったり、レビュー投稿でクーポンを配布するなどの仕組みを設けましょう。

Shopifyのレビューアプリ「Yotpo」を利用している場合は、クーポン付与による促進が可能です。詳しくは以下をご覧ください。

はじめてのShopify 越境ECには欠かせないレビューマーケティングツール YOTPO設定方法

返品ポリシーを明確にする

購入者にとっての不安は「想像と違ったらどうしよう」「不良品だったら返品できるのか」という点です。
そのため、返品ポリシーは明確にしておく必要があります。

例えば「30日間返品保証」を掲げる企業もあり、購入リスクを減らすことで購入率アップにつながります。
越境ECでは送料等の制約がありますが、可能な範囲でリスクを軽減する仕組みを用意しましょう。

越境EC、海外向け広告プロモーションのご相談がございましたら、ぜひお問い合わせください。

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