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良質なお問い合わせを獲得できる製造業WEBサイトの作り方 NCネットワーク大谷氏×徳田 海外WEBマーケティング対談

対談動画

この動画で学べる事

  • 製造業、町工場のWEBサイトは顧客視点になっておらず、ついつい自社の伝えたい事(技術、製品の話)ばかりになりがちです。

    そこで今回は、製造業サイト制作実績3000サイト越えのNCネットワークの大谷氏に良質なお問い合わせを獲得できるウェブサイトの構築の仕方、考え方についてお話を伺いました。

    【株式会社NCネットワーク名古屋 代表取締役 大谷 裕氏 略歴】
    中小製造業特化WEBマーケティング専門家。 もの凄い技術を持っている町工場を愛し、支援して日本の製造業を元気にすることを目指す。

    【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田祐希 略歴】
    日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、13年以上にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。年商35億→500億に売上を伸ばす等、数多くの実績を残す。Shopifyマーケティングエキスパート。

  • 世界へボカン 徳田(以下 徳田)

    こんにちは!世界へボカンの徳田です。

    本日は製造業のサイト制作やマーケティングに特化したNCネットワークの大谷さんに、町工場等、ものづくりの現場を担う企業の効果的なホームページの作り方についてお話を伺いたいと思います。

    よろしくお願いいたします。

  • 株式会社NCネットワーク名古屋 代表取締役 大谷 裕氏 (以下 大谷氏)

    よろしくお願いします。

NCネットワーク大谷氏の自己紹介

  • 徳田

    簡単に自己紹介お願いいたします。

  • 大谷氏

    はい。今はNCネットワークという会社の立場的には執行役員という立場とあと名古屋の営業所の責任者を兼任しています。僕が制作物って呼んでるホームページとか動画だとかそういった販促物マーケティング支援するっていう所のチームがあるんですけどそこの責任者も兼務でやらせていただいてるのが今の形です。

    NCネットワークっていうのは製造業版の食べログという例えをよくするんですけど全国18,000社の町工場の会社さんが登録をしているインターネット上のポータルサイトがあります。それがEMIDASというサイトで、それを運営させていただいてるのがNCネットワークという会社であります。

    製造業に特化しているっていうのが僕らの特徴であり強みでもあります。

    自社商品であるEMIDASを活用したWEBマーケティング支援でホームページの制作も20年前ぐらいからやってまして実績で言うと2000社、今だと3000件かな?

    リピートもすごく多いので3000件以上のサイトっていうのを制作させていただいた実績があります。 

NCネットワーク エミダス事業
  • 徳田

    製造業のサイト制作とかマーケティングを10年以上やっているっていう事ですね。大谷さんは。

  • 大谷氏

    そうですね。気がつけば11年経ってました。

製造業WEBマーケティングの基本

  • 徳田

    すごいですね。今日はどんな話していただけるんでしょうか?

  • 大谷氏

    ものづくり企業の効果的なホームページの作り方~基本編~ということで製造業の会社さんにとって効果的なホームページの作り方っていう所の話をさせていただければと思います。

    マーケティングはユーザーと自社をつなぐ。

    WEBの場合だったらホームページ、もしくはサテライトサイトが重要なコンテンツで、それに対してコンバージョンの設定とか、流入のための検索エンジン対策とか、外部メディアとか、SNSを使うなんていう事を全体を俯瞰して考えるのがマーケティングですよねなんていうことを普段お話しさせていただいています。

  • 大谷氏

    要するにWebマーケティングとは、あくまでも手段であり、ホームページ作ることが目的となってしまったり、広告出すことが目的になったりという事が結構ありがちなので、撤去手段等という事を、取り組む前に考えましょうというのが、基本的なところかと思います。

    ものづくり企業さんにとって新規の問い合わせのきっかけ3種って書いてるんですけど、これは新規の市場開拓を目的としてウWEBマーケティングを行うということを考えたときの考え方です。

  • 大谷氏

    新しい取引先を開拓しているときにおおよそこの3種類になると思います。

    口コミや紹介、その次が展示会、または今日のお話の主題になるWEB

    この3種類になるのですよね。

    リーマンショック前までは仕事が溢れてたので、口コミや紹介は良い仕事をしていればどんどん仕事が来ました。

    既存のお客さんからも増産、増産でたくさん仕事を頂けたというのがリーマンショック以前。

    で、リーマンではじけて震災があったり、外部環境が大きく変化して昨年のコロナ禍で製造業を取り巻く環境はものすごく大きく変化しています。

    海外の町工場ももの凄く急成長してレベルも上がっている事から、口コミや紹介だけで仕事を増やすのは、1つのチャンネルでは中々厳しいのが今の実情であります。

    新規の問い合わせを増やしていくためには展示会等はすごく活況でしたが、これもまたコロナで展示会が出来ない問題があり、オンライン展示会等も開催されているんですが、やはり実態的な仕事には繋がり難いという今の現状があります。

    となると、やはりデジタルマーケティング、WEBを活用してのマーケティング活動、受注活動という事がすごく重要だというのが、製造業の会社さんの共通の課題ではないかなと思っています。 

    良いホームページを作れば反響が出るというのは、確かにそれは答えでもあるんですが、ただ、ぱっと見て格好良いとか、デザインが良いとか、会社の内容が書いてあるというホームページでは、やはり問い合わせに繋がるケースが少ないと思ってます。

    ですので、本質的なところではやはり理解してサイトを作っていかなければいけないと思っているのが私の考え方です。

    その中で1番重要な事が、会社の強みをきちっとターゲットになる人に、明確にPRする訴求をする事がポイントになっています。

    サイトを作る前に今一度、自分の会社の強みは何なのか、ぜひ考えて頂きたい思っております。

    社長に聞くと、「まぁ、うちの会社はの強みは短納期だね」等と、すっと答えて頂ける方が10人いたら、5人か6人ぐらいいて、3人から4人くらいはなんだろうな?という方となります。

    同じ質問を社員さんにした時に「うちの強みは超短期なんです」という風に答えられる社員さんがいる会社さんは、ものすごく強いかなと思っています。

    ですからマーケティングの中心となる社長さんは、自社の社員さんも同じ事が言えるのかということを、ぜひそうした視点で自社の強みを考えて頂くと良いかなぁと思います。

    「強み」というのは、お客さんに選ばれているポイントだと思いますので、その強みは、自社のブランドと置き換えて発信していくということが重要かなと。

    その発信するツールとして、最も有効な手段っていうのがホームページではないかと考えています。

  • 徳田

    視座の高い社長が、何で自分達が選ばれているかを理解してるだけではなく、社員も自分達が何で選ばれているかを理解してる事が強い会社なんですね。

  • 大谷氏

    はい。私はそう思っています。

  • 徳田

    なるほど。

QCDをHPで見える化する方法

  • 大谷氏

    製造業の場合だとQuality、Cost、Deliveryという要素をQCDと表現する事が多いと思うんですよね。

    強みって一言で言うと、先ほど「短納期」という風に表現しましたが、それは1つの答えとして良いと思うんです。ただ分解して考える事をやった方がより成功の確率が高くなるという風に僕は思っているので、それをQCDに置き換えて分解して考えていく事をぜひやって頂きたいと思います。

    例えば「Quality」を日本語に訳すと品質なんですけど、ここには技術というものも含まれています。

    技術や品質という事を考えた時に、例えば金属を切削加工という技術を用いて丸いものを削れる技術がある会社さんがあるとします。

    丸いものを削る時に製品には、必ず図面というものがあって、その図面にはこの丸い形状は何センチ、製造ではミリで表現するんですけど、何ミリの経で長さが何ミリなのか、それに対して±で10ミクロン、20ミクロン、厳しい場合は2ミクロン、3ミクロンといった髪の毛の40分の1位の精度を求めるられる仕事を、金属加工業の皆さんはやってらっしゃるんですね。

    例えば、上記図左上の真円度と書いてますけど、真円度が± 5ミクロンで出来るのかとか、2ミクロンで出来るのかとか、10ミクロンまでなのか、あるいは30ミクロンの考査が狙えるのかというのは、会社によって技術が違ってくるんですよね。

    ですから、うちは高精度な加工が出来ますと謳うのではなくて、「丸もの」の高精度加工が得意です、3センチの丸い形状に対して、2ミクロンの精度で加工する事が出来る高精度加工技術が弊社にはありますという様な形で、良いものを作れますという事を謳うだけではなく、具体的にどれくらいの精度で出来るのかをしっかりとPRする事がポイントだと思ってます。

    先ほど短納期っていうキーワードを使いましたが、短納期というのも会社によって概念が違うから、この丸い形状のものを20ミクロンの精度で削ってくださいというオーダーに対して、例えば徳田製作所さんは3日で出来る。大谷製作所さんの場合だと2週間かかるとなった場合では、どっちが短納期かって言ったら、やはり徳田製作所の方が早いですね。

    でも、大谷製作所は、これが2週間でできたら短納期だと思ってるかもしれないですね。

    これが製造業の結構面白いところで、短納期という言葉の概念も人によって考え方、会社によって捉え方が違うところがあるので、短納期というのを強みにするのであればこの製品に対して具体的に大体このくらいの日数リードタイムで出来るということを明示してあげる事が大事だと思います。

  • 徳田

    なるほど、製造業のQCDの3要素を皆さんご存知だと思うんですけどさらにそれを要素を分解して特定っていうところですね。

    真円度だったり自動化と短納期っていうところに落とし込んで伝えていくっていうところとさらに定量的に何ミクロンとか何日っていうふうに伝えていくことでより選ばれやすくなるっていう事ですね。

  • 大谷氏

    はい。おっしゃる通りです。

  • 徳田

    なるほど、その視点って、もしかしたらものづくりに携わる人にとっては当たり前かもしれないですけど、WEBサイトで見える化出来ていないというのは多々あると思うので、おっしゃる通りだなと思いました。

  • 大谷氏

    はい。ありがとうございます。

    そういった事を分解してターゲットユーザーさんを新しい市場開拓での新規顧客としてターゲットにするのであれば、その顧客さんがどこにフォーカスをするのか、どこを選ぶのかという所の付け合わせがサイト設計で重要なポイントだと思います。

    であれば、そのユーザーさんが求めている情報を具体的により明確に強みとして示すと良いのではないかなと思います。

  • 徳田

    なるほど、すごい製造業トークっぽくなってきて面白くなってきました。(笑)

  • 大谷氏

    ほんとですね。(笑)

ロジカルシンキングで分析する

  • 大谷氏

    ロジカルシンキングを取り入れる事は他のWeb屋さんでもやってらっしゃると思いますが、僕はやはり3C分析が製造業のマーケティングにおいて最も重要な環境分析の1つだと位置づけているので、自社分析、顧客分析もしくは市場分析、後はホームページからの競合分析っていう、この3つをとことんやっていく事が実は良いホームページを作る為の最も重要な準備だったりするのかなと思います。

  • 徳田

    そうですね。海外も全く一緒です。

  • 大谷氏

    そうですか。

STPマーケティングも取り入れる

  • 大谷

    後はSTPマーケティングというものも取り入れてます。

    市場はどこにあるのターゲットはどこなんだとか、ポジショニングっていうのはどちらかと言えば自社の立ち位置にっていうところで定義づけて考えることが多いんですね。

  • 徳田

    なるほど。

    その市場における顧客が誰で顧客が選ぶいろんな会社さんの中の自社の立ち位置みたいな感じですかね?

  • 大谷氏

    はい、おっしゃる通りです。

    自社の立ち位置を明確にして、同じ業界で新しい顧客を・・・例えば自動車業界の中での新規顧客を獲得していくのであれば、今の既存の取引先における自社のポジションがティア2なのか、ティア3なのか、ティア4なのかっていう自社の位置づけを明確にして頂いて。

    では、そこから更に上を目指していくのか、横展開を目指していくのかというところで取るべき戦略だとか、ターゲットの考え方が変わってくるので、まずはやはり、自社の立ち位置を明確にする事が必要ではないかなと思います。

    ※製造業のティア1(Tier1)とは、直接メーカーと取引する一次サプライヤーのことです。更に、1次サプライヤーに納入するティア2,ティア2に納入するティア3と続きます。

  • 徳田

    なるほど。

    ティアの概念っていうのも一般のマーケターとか、分かっていないと思うんですよね。

  • 大谷氏

    そうですね。

  • 徳田

    製造業に特化しているっていうところならではの話だなぁって思います。

  • 大谷氏

    この考え方って日本ではそういうふうに私やってるんですけど海外だとどうなんですかね?

  • 徳田

    QCDや3C、STPという概念はもちろん、同じ考え方でありまして、やはり日本企業が海外進出するとか海外へ販路を拡大するとなると、デリバリーかクオリティーですね。

    技術とか、そのところの部分で選ばれる理由がやはい多いですね。

    欧米の企業と比べて東南アジアのクライアントにより早く提供出来るとか、より技術力が高くて汎用品ではない特注品で勝負出来るとか、製品開発を行っている中での課題に対して、日本の企業だったら出来るといった、クオリティーとデリバリーの所の掛け合わせの部分で選ばれる理由が多いですね。

    中々コストという面・・・汎用品でコストダウンしたい等の理由で選ばれる事は少ないという印象ですね。

    我々の方で海外の顧客が誰なのかという事と、その顧客の選ぶ購買決定要因とか、KBFとかって言ったりするんですよね。

    キーバイイングファクターは、要因を大きく2軸に分けてその中で色々な競合他社がいる中で、自社がどういったポジションを目指すかみたいな・・・STPですね、分析をさせて頂いて、自分達が目指したいポジションと、今いるポジションが合った時に、その差って何をしたら埋められるのかっていう事を考えるっていう所ですね。

    そのサイトの見せ方なのか、プロモーションなのかというところをしっかり分析させて頂いて、目標とするポジションを目指しましょうという事をやらせて頂くという事なので、お話を聞いていて、大谷さん凄く具体的な話をされていたと思うんですが、すごく近いなと思いました。

  • 大谷氏

    ありがとうございます。

    僕は海外のマーケティングは詳しくは無いので徳田さんのご経験とか知見というのは、すごく勉強になりますね。

海外マーケティングにおける試作・量産・開発

  • 大谷氏

    ちなみに日本だと試作から量産っていう概念がものづくりにはあって、試作は試作で専門でやってますとか、量産を見据えて試作をやります等、いろんな会社さんがあると思うのですが、どの企業も言うのが開発の上流工程から仕事を受注したいというニーズがやはり国内の中小企業の会社さん非常に多いんですね。

    というところで、海外のマーケットでのマーケティング活動における試作とか量産とか開発とか、そういった考え方というのはどうなんですかね?

  • 徳田

    試作を専門としてパイロットタイプみたいな物を作って、そこから量産に渡すというよりは、量産ありきで最初から量産になったらいいなと思って試作に取り組む企業が多いのかなと思います。

    そうでないと割に合わないというか、コスト的には合わないので、やりとりのコストを考えたりすると、例えば試作を本当に何十件って作って一件量産化すればいいなっていう事で海外に販路拡大だったりとか、海外からの問い合わせに対して丁寧に対応しているという会社さんは結構多いなと思いますね。

  • 大谷

    なるほど。

    日本企業がやっぱりそういった海外の量産っていうところ、開発工程から受注を狙いに行った時にやはりWEBマーケティングというのは重要なんですかね?

  • 徳田

    そうですね。

    課題を解決したいと思っている方が多い中で、中々欧米の企業では最低発注ロットが多かったり、割と自分たちのポジションからあまり融通がきかないところが多いんですよ。

    技術力だったり、生産能力というと勝てないのですが、ロットで発注できるだったりとか他社が無理だと言ったことに対してやってみようみたいな下町ロケット的な気持ちがあるじゃないですか。

    それで欧米の企業に断られたけど、日本の企業に相談したら製造業の町工場に相談したら出来ましたみたいな事が、結構あったりするんですね。

    そこから量産に発展したりすることが結構あるので課題解決ができるっていうことをWEBマーケティングを通して伝えていくっていうのは大事かなと思いますね。

  • 大谷氏

    なるほど。

    やはりそこは日本も海外も考え方は近しいという事ですね。

  • 徳田

    近いと思います。

ホームページの目的を明確にする

  • 大谷氏

    サイトを作るときにまず疑問として投げかけて頂きたいのが、何のために作るんですかというところ、これがやはり、重要だったりするのですね。

    会社の情報発信するためのホームページなのか、営業として営業ツールとして使えるホームページなのか、はたまたリクルートを目的としたホームページなのか。

    その目的によって作るべきコンテンツが変わるのは当然ですけど、そもそも誰に見せるのかというターゲットの部分が変わってくるので、ここを無くしてサイト作りに走ってしまうと、なんとなく格好良いけど、全然問い合わせ来ない、反響が無いという様なホームページになってしまうのではないかと思っています。

  • 徳田

    おっしゃる通りですね。

    どういった役割を担って欲しいのかというのは大事ですよね。

  • 大谷氏

    目的を・・・例えば、新規の顧客開拓という目的に沿ってホームページを作っていくとなった場合、ターゲットというのは、その自社の強みを買ってくれる会社さんになってくると思うのですね。

    もしくは、自社としてこの業界、この会社に販路を拡大していきたいという狙っているターゲットになってくると思います。

    大前提として、ネットで探してくるユーザーさんというのは、みんな困った時に調べるんですよね。

    何も困ってないのにわざわざネットでは調べないので、困ったときに調べるっていうのが大前提です。

    困った時の、困っている内容というのが、例えばトヨタ自動車というところをターゲットにするのであれば、トヨタの課題はなんだろうかと考えた時に会社としてもそうなんですけど、その会社の中にはたくさんの部署、部門があって、その中に各部門の担当の方達がいろんな課題を抱えて仕事をしてらっしゃるんですね。

    ユーザーさんの困っている事は何なのかということを考えるという事が大事かなと思っています。

  • 大谷氏

    例えばそんな先程の話で言った開発だとか、試作という領域の部門にいらっしゃる方達は日々納期と戦っています。

    納期がないこの案件を今週中にどうにかしないといけない、何とか調達しないといけないという課題があるユーザーさんであれば、「納期」という事がキーワードになるんですね。

    例えば上の図の真ん中の「品質」というところでいくと、例えば、海外に今この量産品を頼んでいるけれど、不良率がどんどん上がっていて、結果的にコストが膨れ上がってしまっている、なのでもう国内にやはり生産を移管しなければいけない、品質を担保するために国内に戻さなければいけないという様に、「品質」というものが課題になっていますね。

    購買調達の領域になってくると、毎年、年間何%とかっていう様なコストダウンをする方に取っては、コストダウンというところが購買や調達の担当の方たちの課題となります。

    そうすると、一つのとある会社をターゲットを置いたとしても、その部門によって抱えてる課題というのは違うので、そこをきちんと仮説を立てるなり、市場調査するなりという風にターゲットの課題というものを、こちらから明確にしていく、仮説を立てていくという作業が重要と思いますね。

    なので今お話しさせていたのいただいたのは発注者のニーズっていうところですかね。

    新しい技術を求めて軽量化をしたいだとか、一体化したい、新しい素材を試していきたいというような技術開発に対してニーズがあるのか、品質に対してなのか、納期に対してなのか、コストに対してなのか、やはり担当部署の方の権限だったり、発注できる権限、後は予算っていうのも決まりがあったりするので、そういった背景というところをきちんとニーズとして把握することが大事と思います。

    後は試作か、量産かで「ものづくり」の考え方というのは全く違うので、一個ベストなものを作るのか、ベストなものを10万個作り続けるのか、同じ高品質っていう中でも、試作と量産では考え方は違ってくるので、そういった部分の発注者のニーズっていうのQCDに分解して考えていくといいんじゃないかなと思います。

  • 徳田

    自分が町工場の社長だとした時に自社の強みだったり、いろいろあるとするじゃないですか。

    開発、試作、品質、購買、調達というニーズを持った方達に対して、どういった価値を提供出来るか、自分達の技術がどういった風に当てはまるかというストーリーのつなぎ込みみたいなものが必要という事ですね。

  • 大谷氏

    おっしゃる通りです。

  • 徳田

    そこが結構、抜けてしまっていて、単純に自分達はこれが出来るよという訴求になってしまったり、先程のQCDの落とし込み、より具体的にしていくという話だったり、定量化して解り易くするというところが出来ていないから、相互のミスコミュニケーションが発生してしまってる訳ですね。

  • 大谷氏

    おっしゃる通りです。

  • 徳田

    なるほど。

    問い合わせする人が「早い」といっても、人によって「早い」という言葉の概念が全く違ったという話だったり、「精度が高い」と言ったのに、全然精度が高くなかったりとか。

    それで発注側も損してしまっているし、受注側も機会損失をしてしまっている訳ですね。

  • 大谷氏

    おっしゃる通りです。

  • 徳田

    そこの問題を解決するのか大谷さんなのですね?

  • 大谷氏

    そういうのも大切にしてサイトを作らせて頂いています。

    事例とか実績とかでいくと、公開後、一年ぐらい経って、「サイトを作らせて頂いて、どうですか?」なんて聞いたらですね、「いやぁ、3000万位の仕事になったね」というのがポンと出てくるのが、製造業の面白いところだなと思いますね。

  • 徳田

    なるほど。

    強みが見える化出来ていないっていうところが製造業の方の課題だと思うので、製造業が解っている大谷さんみたいな人にお願い出来ると格好良いサイトとか、いろんな動きがあるサイトとかではなく、本質的なサイトが出来る訳ですね。

  • 大谷氏

    それを目指してやっているので、出来ているかどうかは分かりませんが、『一緒に考える』という事が大事だと思います。

  • 徳田

    なるほど。

見積もりのスピードの重要性

  • 大谷氏

    後は、見積もりのスピードっていう事がすごく重要だと思っています。

    見積もりを下さいという問い合わせがあった時に、問い合わせはたくさんあるのだけど、例えばその見積もりに対して1週間返答せずに放置してしまったら、受注にはほとんどならないと思うのですね。

    逆に問い合わせが入ってすぐ、「これだったら15,000円でできますよ」という事を回答出来たら、「あーだったらお願いします」と受注できたり、同じ問い合わせでも、見積もりの回答が早いか遅いかだけで成約率が変わるというのは、これまた製造業の1つ特徴だと思います。

    だから、いくら良いサイトを作ったとしても社内の体制という部分で、見積もりの回答が遅くて問い合わせは多いんだけど受注できてない、その本質を掘り下げていくと実は会社の「対応力」という事が問題だったというケースもやはりあるんですね。

  • 徳田

    海外営業担当者等ですと人数が少ないので、問い合わせ対応が十分に出来ないという事があったりするのですね。

    問い合わせを獲得し過ぎると、営業とマーケティングの部署同士で問い合わせの質に対して議論が生まれたりするので、対応自体が遅くなってしまったりして受注率も下がってしまったり、営業効率も悪くなってしまうので、正にそうだなと思いました。

  • 大谷

    対応力というのは、大事ですね。

この動画のまとめ

  • 徳田

    ありがとうございます。海外と国内と通ずるものが沢山あるんだなと思っていて、よくある問い合わせみたいなものはデータベース化して、FAQに格納したり、説明に入れたり、コンテンツにしてしまったりして、営業担当の方の負荷を減らすという事と、試作とかそういうレベルになってくると、実物見ないと分からないじゃないですか。

    実際に海外営業担当が現地に赴いて説明した方が受注率が圧倒的に高いんですよ。

    ただ、すべての国に訪問することが出来ないので、代理店さん等に依頼するとやはり説明の精度が下がってしまったりするので、その時にホームページを使ってもらう事が出来たりして、ホームページの役割というものも、用途によって変わってくるのですよね。

    日本向けのコーポレートだったり、採用等の要素をそのまま翻訳して海外向けサイトにしている会社さんが結構沢山あります。

    業界シェアがナンバーワンで、みんな展示会や雑誌等で知ってて来る人達と、課題を解決しに海外から来る人達と同じ情報が必要な訳がないじゃないですか。

    同じ情報だったとしても、課題解決の事例とか、どの様にスポットを当てたりとか、会社の規模感だったりとか、そういうものを伝える事をもっと重要視したサイト構築したり、コンテンツのバランスも変わってくるかなと思うのですよね。

    そういうところで大谷さんがおっしゃっている事が、自分の中でもめちゃめちゃ腹落ちしたのですごく楽しかったです。

    御社のNCネットワークさんのサイトのリンクを概要欄に入れさせていただければと思います。

    本日は貴重なお時間いただきありがとうございました。

  • 大谷氏

    こちらこそありがとうございました。

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