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越境ECで最も重要!? 海外配送における配送品質とは? DHLジャパン冨貴田氏 × 世界へボカン 徳田

対談動画

  • この記事(動画)でわかること

    越境ECにおいて最も重要な要素の一つである配送について、DHLジャパンの冨貴田氏にお話しいただきました。
    この記事を読むことでDHLさんの配送品質の高さや、配送が越境ECに与える影響が分かります。

    【DHLジャパン株式会社 冨貴田 光一郎氏 略歴】
    米系航空会社にて旅客サービス業務に4年従事。
    2005年にDHLに従者しデジタルマーケティングを担当。
    国家資格航空整備士を持つプロフェッショナル。

    【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田祐希 略歴】
    日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、13年以上にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
    越境EC企業の年商を35億→500億、14.7倍の成長を導くなど数多くの実績を残す。
    Shopifyマーケティングエキスパート。

  • 世界へボカン 徳田(以下 徳田)

    こんにちは!世界へボカンの徳田です。 

    本日は越境ECの成功には欠かせない物流についてDHLジャパンの冨貴田さんにお話を伺いたいと思います。 

    よろしくお願いいたします。

  • DHLジャパン株式会社 冨貴田 光一郎氏(以下 冨貴田氏)

    よろしくお願いいたします。

国際輸送会社DHLについて

  • 徳田

    DHLさんについて簡単にご紹介いただいてもよろしいでしょうか?

  • 冨貴田氏

    DHLは国際輸送の企業になっておりまして、ドイツ郵政の傘下の物流企業です。

    日本で展開しているのはExpress、Global forwarding、Supply chainの3つになってまして、今日はDHL Expressからの発表という形になります。

  • 徳田

    今日どんなお話ししていただけるんですか?

  • 冨貴田氏

    今日は越境ECに関して、輸送の部分に特化した形でご案内をいたします。

    世界では荷物の取り扱い件数は1日平均109万件になってます。

    売上の規模としては191億 ユーロを記録してます。

    2019年、20年に非常に大きな伸びを示した1年になっていました。

    マーケットのシェアなんですけれども、DHLでは38%のシェアを構えていまして業界の中ではトップという形になっています。

  • 冨貴田氏

    日本では1972年からサービスを展開してまして、北は北海道、南は九州まで拠点を構えています。

    業界の中では成田、関空そして中部国際空港の3つにゲートウェイを構えておりまして、この3か所を抑えているのはDHLだけという形になってますね。

    日本全国をサポートするという体制を整えております。

  • 徳田

    世界的にシェアを持っている物流会社さんで、日本にも物流センターが28個ある、従業員が1800人いる、めちゃめちゃ日本にも根付いている企業なんですね。

  • 冨貴田氏

    歴史は1972年からずっと日本から海外へ、海外から日本への輸送に関してもサポートしている形になっております。

  • 徳田

    なるほど、少し前まではアートだったりとか高級品だったりとかブランド品だったり、高額な商材に関してはDHLさんで、そうでないものは別のクーリエだったりとか配送手段があるよねみたいな話と理解でした。

    しかし、最近 EMS が使えなくなってしまったエリアがあったりして、DHLさんを使うっていう話になった時に、いろんな案件で導入させて頂いて、思ったより差がないぞ、「比較的リーズナブル」だぞと気づきました。

    「高い」っていう印象あったんですけど、物流品質だったりを見るとDHLさん使わない手はないなってだんだん思えてきました。

    配送費用とかで見たりするんですけど、クーリエさんによっては彼らの物流倉庫に送らなきゃいけなかったりしますが、これだけこの拠点があって基本的には取りに来る集荷もやってくれるんですよね?

  • 冨貴田氏

    はい、集荷の方からばっちりサポートいたします。

  • 徳田

    結構そこって見落としがちですけど、実はすごいニーズの高いポイントだったりしますよね。

  • 冨貴田氏

    そうでうすね、お持ち込みいただくとか、国内輸送をいただくとかですでにお客様の物理的な移動、あるいは作業っていうのが多く発生してるのかなと考えております。

    この辺はファーストマイルの部分からしっかりサポートをするっていうところを実現するため、対応できる体制というのを各地でしっかり構えておりますので、安心してご利用頂ければと思っています。

越境ECにDHLが選ばれている理由

  • 徳田

    国内の需要が下がって来て越境ECに取り組む事業者さんが増えているんですけど、なぜDHLさんをご利用されているかであったり、どういった部分で選ばれているのかを伺いたいと思います。

  • 冨貴田氏

    こちらが去年経済産業省さんの方で発表されたレポートです。

    越境ECの主要国のひとつであるアメリカの消費者様・ご購入者様がインターネットショッピングの時に重要として考えているポイントを並べたものがこちらのグラフです。

    このグラフで行きますと赤字で示している部分、たとえば一番上が配送のスピード、あるいは配達プロセスが容易などのポイントが物流に関わるポイントに多くフォーカスされていました。

    特に一番大きいのはスピードなんですけれども、こちら62%の方が重要と考えていました。

    配送プロセスの容易さは54%で過半数を占めておりまして、その他の返品簡単さ、カスタマーサービスからの反応が早いとかもですね。

    実はDHLの方でサポート出来る部分があるのかなと考えていたもので、このレポートの一部をご案内させていただきました。

  • 徳田

    なるほど、配送スピードは圧倒的ですよね。

  • 冨貴田氏

    そうですね、我々としては荷物は基本的にお留め置きすることはなく、集荷をさせていただいてからデータを連携させて、ステップステップで飛行機への搭載、次の空港への到着、そしてすぐ通関をする。

    こういった流れを既に組んでいまして、こちらの一覧表左側の方でご案内している通り国別の配送に関して国際郵便のサービスと比較をすると、どの国においても基本的には優位性を保ってサービスを展開できている形になっています。

    単純な比較をしていくと、例えば大韓民国に対してDHLなら1日ですね。

    EMSさんでいくともうちょっとかかるかなっていうところであったり、あるいはオーストラリアに関しても基本的には1日あるいは2日のアドバンテージを持った形で対応ができます。

    右側の方がマッキンゼーで分析をされた結果のレポートの抜粋なんですけれども、ここでは配送日数と満足度の相関を示したものです。

    一目瞭然で、配送日数が減れば減るほど反比例して満足が増加する結果のレポートが出ています。

  • 徳田

    様々なポイントでスピードを重視されているかと思ってます。

    今ってEMSで送れないエリアとかに船便で送ると、夏にアロハシャツ買ったのに、11月に届くみたいな、笑い話なんですけどあったりするんですよね。

    ユーザー目線で考えたら夏に買ったアロハシャツは夏に着たいじゃないですかと、それってまずいのでDHLさん導入しないですかってお話させていただいてたりとかします。

    やっぱりすぐ届くとお客さんの反応すぐ頂けて、Instagram とかで投稿をしていただけたりとか、それで知って頂いて友人の方が買って頂くってサイクルが生まれるので、物流のスピードっていうのは越境ECのマーケティングでも本当に重要なポイントだったりするんですよね。

DHLの配送品質の高さ

  • 徳田

    今回スピードだけでなく、配送品質っていうところで言うと、どういったところの要素が高いと言われているのか教えていただくことできますでしょうか?

  • 冨貴田氏

    細かくご案内をいたします。

    DHLでは数年前からオンラインツールを用意しています。

    このオンラインツールを使うことで発送の伝票の作成、そしてインボイス作成を同時進行で行う事ができるものです。

    さらにその発送の手続きを進めていくと、同じ一連の中で集荷のご依頼もしていただくことができます。

    なので発送のための書類を作ってインボイスを作って集荷依頼を行う、この流れがすべて一連で行えるものですね。

    この手続き終わりましたら後は荷物の集荷をお待ちいただくだけという形で、お客様は大事な営業活動に対してリソースを有効活用できる。

    そういった形で手離れの方を我々の方で実現することができるといったものになっています。

  • 徳田

    お客様の購入が発生しましたと。

    購入情報を元に発送依頼書っていうのを、DHLさんの管理画面からアップロードして依頼したら集荷の人が来てくれるって流れですか?

  • 冨貴田氏

    複数の案件が同時に出たときには、発送のご依頼は別途お電話頂くとかそういったケースも中にはあるんですけれども、基本的には発送の準備から集荷までシームレスに行えるツールはすべてのお客様に提供可能という体制の方は整っております。

  • 冨貴田氏

    今度はお受け取り側のサービスのサポートという形で、経済産業省アンケート結果で2番手になっていた配送プロセスの容易性に対してです。

    容易性を実現するのはこのオンデマンドデリバリーという名前のツールになっております。

    こちらはセラー様からお荷物を出荷されますと、出荷がされた段階で購入者様の方に「お荷物が発送されました」という通知を発信する形になっています。

    この通知の方にはリンクが入ってまして、リンクにアクセスしていただきますとご希望の配送方法、直接予定通りの配送なのか、あるいは住所を変更するのか、あるいはドアの前に置いておくのか。

    こういった形で最大6種類の配送方法をオファーしまして、事前に購入者様のご希望を確認し、それに合わせてデータを予め我々のシステム内で反映させまして、お荷物が到着したらスムーズにその手配通りで配送を行えるように準備を整えます。

    なので購入者様はご希望に沿った形でお受け取りをすることができまして購入体験の最後の瞬間、お荷物を受け取って頂く。

    ここを非常に円滑に迎える事ができるものになります。

    このプロセスの中にはセラー様に対してお荷物が配達出来る日時はいつなのか、あるいは配達の方法を変更したいんだけどどうすればいいのか、そういったご相談っていうのが海外から来ると思います。

    この辺の問い合わせを基本的には解消してセラー様は出荷したらご購入者様が受け取るのを待つだけ。

    その間の問い合わせてあるいはその間の物流業者との調整事、そういったことを回避することができるといったものになります。

  • 徳田

    取りに来てくれる、手続きが簡単であったりスピード、お客様の手元まで届けるだけじゃなくてカスタマーサポートのところもしっかりしているからセラーの負荷を軽減できるって所もDHLさんの配送品質の1つということですね。

  • 冨貴田氏

    おっしゃる通りです。

  • 冨貴田氏

    これは昨年5月の中旬で出てきたデータをまとめたものなんですけれども、皆さん覚えてらっしゃる通り昨年は一気に人の動きが制限されまして旅客便が激減しました。

    従来旅客便というのは丸い構造になっていて、上の部分が客室、下の部分が貨物室なんですけども、この旅客便の貨物室がなくなってしまったが故に非常にカーゴスペースが逼迫したという状況がありました。

    こちらのグラフというのは斜めの線を引いておりまして、この線より下側というのは昨年よりシェアを落とされた各社航空会社あるいは貨物輸送会社です。

    この線より上の部分が逆にシェアを拡大した航空会社あるいは貨物輸送業者になっていまして、この中でDHLとしては3つの貨物輸送パートナーエアラインと契約を持っています。

    この3社ともシェアを拡大する形でカーゴスペースの確保に尽力したっていう背景がありまして、我々としてはここへの投資を惜しまずとにかく荷物を届ける、運ぶということのお約束を守る。

    そこへの実現に向けて尽力してきたという背景があります。

    仮に他の業者が荷物の受託を停止してしまっても、DHLとしては継続的に荷物の受託は可能な限りできるという形で対応してきた経緯があります。

  • 徳田

    お客様の元に商品が送れなくてシェアを取られてしまう。

    逆に我々のクライアントがEMS以外でDHLさんのオプション持ってたことで、競合他社が送れなくてシェアを伸ばしたって結果があって、配送オプションを複数持っているっていうのは重要なんだなってめちゃくちゃ感じたんですね。

  • 冨貴田氏

    まさに配送オプション複数体制。

    これはぜひご検討頂きたいなというふうに思っております。

DHLのカバー範囲の広さ

  • 冨貴田氏

    では配送クオリティのどれぐらいカバーできてるかと言うところのイメージですけども、赤いところが日本ですね。

    黄色いところがDHLで現在サービスが展開できているところになります。

    ご覧の通り世界220以上の国と地域に配送するという形で現在も日々運送業務を継続しているという形です。

  • 徳田

    めちゃめちゃ送れるじゃないですか。

配送品質の高さがブランディングにも影響する

  • 冨貴田氏

    アンケートで出てきていた大事なポイント、特に配送に関連したところですね。

    ここら辺の1つ1つに対処していくことでお客様の満足度を上げてセラー様の商品のイメージを向上させていくこと、そして願わくば再購入をしようかなという形の候補になる。

    これを促進していくことができるのかなっていう風に思ってます。

    重要な副産物としまして、セラー様の方では発送業務っていうのが一気に削減できますので、お問い合わせが入って来ること自体を削減することで、お客様のリソースをまた新たな営業活動に活かしていく原資できるのかなと思っております。

    先ほど徳田さんが仰っていただいた、オプションのバックアップをしっかり持っていこうというお話に関してです。

    こちらのアメリカのアパレル企業のサンプルのケースではありますけども、皆様って一般的に非常に多くのリソースを割いてトラフィックを増やすこと、あるいはランディングページの最適化するとか、SEO対策をするとか、こういったところに大きな投資をしているかと思うんですね。

    多くのトラフィックを増やしてさらにコンバージョンレートを上げていくというところが至上命題という風になってと思うんですけども、実はこの配送オプションがあるかないかで大きな差があることが実際の結果として出ています。

    ぜひ配送オプションをまず増やすということに対しては予算が多く必要とするものではないというところと、大きなWeb上での改修費用がかかるということもないので、まずは試して欲しいなと我々としては切実に思います。

  • 徳田

    コンバージョンレートにも影響する配送オプションの追加は、もしEMSしか使っていないというセラーさんがいらっしゃるのであれば、是非検討していただけたらなと思います。

    高級ブランドとかのお客様とかでも、お手元に届くまでの品質っていう所を重視して他のクーリエさんとかEMSからDHLさんに変えたっていうのがありました。

    ブランディングって商品だけじゃなくて商品が手元に届いて使ってもらうまでの一連の流れだと思うので、そういうところで配送品質の高いDHLさんはめちゃめちゃいいなと思ってますし僕らのクライアントにメリットがあるので、なんか自然にお勧めしちゃいます。

  • 冨貴田氏

    大変ありがたい言葉嬉しいです。

    ありがとうございます。

  • 徳田

    今物流のコストが高騰している中、DHLさんが越境ECのセラーさんに対して歩み寄りをされてるので是非ご検討頂ければなと思います。

    本日は貴重なお話頂きありがとうございました。

  • 冨貴田氏

    ありがとうございました。

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