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コンテンツマーケティング5つの落とし穴 | ねぎお社長 × 世界へボカン徳田

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  • この記事では、前回の続きで5つのよくある落とし穴についてについてご紹介します。

    【サクラサクマーケティング株式会社 SEO 根岸 雅之氏】
    SEO専業19年のベテランで、数多くの実績を残す。
    YouTubeでもSEOに関する事例など情報を発信。
    幅広い活躍に加え、この度初の書籍を出版する。

    【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田 祐希】
    日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、13年以上にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
    越境EC企業の年商を35億→500億、14.7倍の成長を導くなど数多くの実績を残す。
    Shopifyマーケティングエキスパート。

ねぎお社長の自己紹介 / 今回の内容

  • 世界へボカン株式会社 徳田祐希(以下:徳田)

    こんにちは、世界へボカンの徳田です!

    「なぜほとんどのコンテンツマーケティングが失敗に終わるのか」というお題でサクラサクのねぎお社長にお話いただく企画、第二弾では「落とし穴編」というテーマでよくある5つの落とし穴についてお話を伺いたいと思います。

    よろしくお願いします!

  • サクラサクマーケティング株式会社 SEO 根岸 雅之氏(以下:ねぎお社長)

    ありがとうございます!

    今回は我々がご相談いただくよくある失敗のパターン5選をご紹介させていただきます。この5つの落とし穴が非常に多いんです。

  • ねぎお社長

    1.検索結果に出てこない
    2.検索順位が上がらない
    検索結果には出てくるものの、順位がなかなか上がらないケースですね。
    3.アクセスが伸びない
    コンテンツをいっぱい作ったけれどアクセスが増えないケースです。
    4.売上が上がらない
    アクセスは増えたけれど売上につながらない・売上が上がらないということですね。
    5.継続できない
    徳田さんは継続の鬼ですが、継続できないというお悩みも結構あるように思います。

    それぞれの落とし穴に対して、要因というのはわかっています。理解不足となっている点についてまとめました。ひとつひとつ深堀りしてお話を進めていきます。

検索エンジンに出てこない

  • ねぎお社長

    コンテンツを作っても検索エンジンに出てこないという非常に悲しい状況なのですが、よくあることなのではないかと思います。検索エンジンに出てこない理由として、検索エンジンの仕組み自体をよくわかっていないというケースが多い印象です。

    僕もエンジニアではないので詳しいわけではないのですが、文系の僕がわかりやすく検索エンジンの仕組みを説明するときに、3つの工程に分かれているというお話をしております。

  • ねぎお社長

    それがクローリング、インデックス、ランキングです。簡単に言うと、サイトを発見するプロセスがクローリング、サイトを登録するプロセスがインデックス、サイトを表示させるのがランキングとなっているんです。

    検索結果に自分が作ったコンテンツが出てこない場合、どこに原因があるのか、まず切り分けをしてください。クローリングの部分に原因がある場合、新しく作ったコンテンツがGoogleに発見してもらえていないので、内部リンクを貼る・サイトマップにURLをちゃんと載せる・サーチコンソールから申請する、といった対応をします。

    クローリングについては、Googleもかなり賢くなってきており、ほぼクリアできてるのではないかと思います。一方で、次のインデックスのプロセスについては、近年非常に閾値が高くなっています。今までの基準であればインデックスされていたのに、最近厳しくなってインデックスされなくなった、とよく耳にします。

    インデックスされない理由は大きく2つに切り分けることができます。

    ひとつは、サイトオーナー側の問題です。サーバーやホームページ側で技術的な問題がありGoogle側から見られない状態になっていたりするケースです。また、意図せずしてnoindexやcanonicalなど特殊なタグを使って、Googleにインデックスしないでくださいという信号を自ら送ってしまっていることもあります。

  • 徳田

    確かに。「クロール済み・インデックス未登録」というシチュエーションが、サーチコンソールで多くなりましたよね。

    僕らの場合は多言語で重複するコンテンツが作られてしまっていると、このケースになっていることがあります。検索結果が出てこなかったりするんです。また、アノテーションやcanonicalなど、そのあたりがちゃんとできていないこともよくあるなと思います。

  • ねぎお社長

    そうですよね。

    サイトオーナー側の問題をクリアしたら、次はコンテンツの品質についてです。ご自身ではちゃんと作っていると思っていても、Googleから見ると他社と言っていることがほとんど変わらなかったり、サイト全体を通して誤字や文法の間違いが多い、間違った情報が多い、などといったこともシグナルになって評価を下げられてしまいます。このあたりはコンテンツを作るうえで本当に重要です。

    ここまでクリアすれば順位が乗る状態になるので、次の課題に移ります。

検索順位が上がらない

  • ねぎお社長

    インデックスはされたものの検索順位が上がらないケースですね。たとえば30位とか40位に掲載されてもアクセスなんてまったく起きませんので、いかに順位を上げるかが大事になってきます。

    少しマニアックな話にはなりますが、Googleがどんな評価基準で皆さんのコンテンツを判断しているのか、ここを知らずして順位を上げることはできません。コンテンツマーケティング、SEOのルールをちゃんと理解することがポイントになります。

  • ねぎお社長

    かつてはGoogleはブラックボックスだなんてことを言われていましたが、今ではだいぶ情報を公開してくれています。コンテンツの評価に関しては、上の図にある5つの評価基準で見ているということを、僕は常日頃からお話をさせていただいております。特に上3つが非常に大事です。

    1つ目のNeeds Metは、検索意図に一致しているかどうかを見ています。キーワード検索に対して、ユーザーが知りたがっていることと一致しているコンテンツを上位表示させてるんですね。ですので、ここをまずちゃんと一致させることがポイントです。

    Needs Metを満たしたうえで初めてページの品質、つまり、2つ目のPage Qualityが問われます。「頑張って作ったのに全然順位が上がらない」という質問がよくありますが、調べてみると、ユーザーが求めていることとズレが生じていることがあります。

    とにもかくにも、まず検索意図が何なのかというのを知ることが本当のファーストステップであると思います。

    Needs Metを満たし、良いコンテンツを作っても、忘れがちなのが3つ目のSite Trustです。コンテンツが中身の具の部分だとすると、このSite Trustというのは器の部分と言えます。中身はもちろん大事ですが、一方でこの器の部分も大事です。皆さんもおそらく良いコンテンツを読んでも「これ誰が言ってるのかな」とか「どのサイトが言ってるのかな」という点で評価がだいぶ変わると思うんですよね。ですので、中身ももちろん大事なのですが器も強めていきましょうというのがポイントです。

    もちろん、下のUsabilityやLoss Pointsといった技術的な観点も大事なのですが、まずはNeeds Met、Page Quality、Site Trustの部分に最注力していただくのが良いと思います。

  • 徳田

    了解です!

    順位が上がらないときに、「どこに課題があるのか?」と考えていただけると良いかなということですね。

アクセスが伸びない

  • ねぎお社長

    コンテンツを作り、順位は出てきてるんだけども、アクセスが伸びないケースです。

    検索結果の1ページ目にランクインすると満足してしまう方もいらっしゃいますが、僕は下の図を元に「最上位を獲得しましょう」というお話を常にしています。

  • ねぎお社長

    グラフのオレンジが掲載順位、青がクリックの推移になります。見ていただくと、スパイクしている部分が多いですよね。これは1位になった瞬間に一気にクリックが伸びているということを表しています。

    一概には言えませんが、1位のときと2位以下のときでは、クリック数でいうと2倍から5倍の差が出ているというのが我々のデータからも見えています。検索回数も大事なのですが、検索ボリュームがあるキーワードで10位に入るより、検索回数は少なくても1位を取った方がクリックが稼げるというのがデータからわかります。そのため、僕は常日頃から最上位を目指すようお話をさせていただいております。

  • ねぎお社長

    ただ最上位を取るのは非常に難しいです。キーワードを選んで1位にするというのも、よっぽどSEOに詳しい方でも難しいです。ではどうするかというと、ここでひとつ思考を変えていただきたいと思います。「最上位を狙えるキーワードで勝負しよう」と考えるんです。

    SEOをご存知の方であれば、EAT、最近だとEEATなんていう名前を耳にしたことがあると思います。これはサイトやコンテンツの信頼性や権威性のことで、非常に重要視されているポイントです。EEATが大事だということで、どうやって上げようかという議論になりがちですが、EEATは上げるものではなくて「あるべきもの」といいますか、「あるものを評価してもらう」というものです。

    皆さんにとってこのEEATが高い領域や高いキーワードを自分で見つけ出して、「この領域であればGoogleの中で一番になれる」という領域のキーワードを選ぶという発想が大事なのではないでしょうか。

  • 徳田

    なるほど。根岸さんだったらコンテンツSEO、僕だったら海外WEBマーケティングというように、長年蓄積してきて信頼が得られているものや、体験談、専門性を伝えられるところというのが、狙える領域ということですね。

  • ねぎお社長

    そうですね、本当に。詳しくもないことで一生懸命コンテンツを書いて、1位に上げてくださいというのは無理な話です。ちゃんと自分の強みを見極めて勝負することが大切です。

売上が上がらない

  • ねぎお社長

    これが一番大事なポイントになるかと思います。「売上を上げるためにやってるのに売上が上がらない」というご相談が一番多いです。ここは2つの切り口で考えていく必要があります。一つがキーワードの戦略ミス、もう一つがサービスの問題です。

    まず、キーワード戦略ミスについてです。

  • ねぎお社長

    これは前に徳田さんと対談した際にもお見せしたのですが、僕はキーワードを選ぶ際に「売上につながるか/つながらないか」という軸と「アクセスにつながるか/つながらないか」という軸でマトリックスを組んで考えましょうというお話をしております。このマトリックスで組むと、①売上にもアクセスにもつながる、②売上にはつながるけどアクセスにはつながらない、③売上にはつながらないけどアクセスにはつながる、④両方つながらない、という4つに分けられます。

    これを見ると①で攻めるのが一番良いように思いますが、やはり①はビッグワードだったり競合も狙っているキーワードだったりするので、なかなかうまくいくものではないです。あえて①は後回しにしましょうというお話をさせていただいております。また、④はもちろんやらない方が良いです。

    すると、②か③のどちらを選ぶかがポイントになります。コンテンツマーケティングやSEOとなると、どうしても皆さん検索ボリュームが気になってしまうので、ついつい③のキーワードを選びがちだと思うんですね。前半にもお話した、皆さんのビジネスを理解していない外注先がツールなんかで調べると、アクセスが多いキーワードというのをついつい選びがちです。

    ここで②売上にはつながるけどアクセスにはつながらないを選ぶことが非常に重要です。

  • ねぎお社長

    先ほど徳田さんからもお話があったように、1回しか見られてないけど受注につながるような、そういったキーワードが皆さんにとってのお宝のキーワードだと思うんですね。そういったキーワードをいかに見つけられるか、というのがここでのポイントになるかと思います。

    徳田さんも海外のニッチな商材を扱われるお客様が多いかと思いますが、ニッチな商材だと、検索ボリュームが出てこないようなことが多いのではないでしょうか?

  • 徳田

    検索ボリューム出てこないですし、競合サイトを見ても「これ本当に売上につながってるのかな」と思うようなコンテンツになっていたり、プランニングで困ることがありますね。

  • ねぎお社長

    そうですよね。データはゼロだけど実際にコンテンツを作ってみるとそんなことない、ということも平気であるので、ツールだけに頼らず、お客さんの声から、どんなキーワードが良いのかを導き出すことが大事なのではないかと考えています。

  • 徳田

    ②からやっていくというのが大事ですね。

  • ねぎお社長

    そうですね。もちろん③が必要なケースもありますが、まず②というのを意識していただければと思います。

    次に、良いキーワードは選べて良いコンテンツは作れているという前提で売上が上がらないケースです。これはサービスの問題ということで掲げさせていただいております。

  • ねぎお社長

    失敗するパターンでよくあるのが、ブログを作る、記事を作ることが優先になっていて、サービスページの品質向上を怠っているケースです。ブログは一生懸命作るのにサービスページは2、3年前から変えてないといったケースですね。ブログ記事はある程度軌道に乗せたり外注をすることで量産したりしやすいのですが、サービスページは、言い方は悪いですが面倒くさいといいますか、大変なので、後回しにしてしまうケースがとても多いです。しかし最終的にお客さんがその企業を選ぶかどうかはサービスページを見て決めますから、ここに一番力を入れなくてはならないのではないでしょうか。

  • ねぎお社長

    まずサービスページをちゃんと整え、その上でここに誰を連れてくるかという手段がコンテンツです。成功するためにはサービスページをしっかり整えることは絶対に必要であると考えています。

  • 徳田

    担当者さんからお伝えいただいたら商品の魅力が伝わるのに、サービスページからは全然それが伝わってこないこともありますね、確かに。

    BtoBであれば、僕らはよく「エースの営業マンさんがお話されている内容と、サイトで伝えている内容と、海外のお客様に伝わってる内容が、一致していますか?」というふうに聞くようにしているのですが、このあたりのサービスページの重要性はすごくわかりやすいと思いました。

  • ねぎお社長

    そうですね。

    あとはBtoBの場合ですと、比較検討に必要な情報ってある程度決まっていると思います。料金、強み、事例、または実績など、こういったものをサービスページに載せていないケースもあります。必要な情報をちゃんとサービスページに載せて、その上でブログに連れてくるという考え方が必要かと思います。

継続できない

  • ねぎお社長

    継続できる・できないという点については、そもそもコンテンツマーケティングというものは、3か月とか半年、1年で終わるものではなく、始めたらずっとやり続けるものであるという認識をしていただくのがまず大前提です。

  • ねぎお社長

    その上で、この図にあるとおり、SEOとコンテンツマーケティングは守備範囲と難易度がどんどん広がっているように思います。社内でSEO担当を1人見つけてきてお願いするような体制では難しくなってきているということをご理解いただきたいです。

  • ねぎお社長

    成功させるためには、3つの要素が不可欠です。まずは正しい知識です。先ほどGoogleの思想を理解しましょうという話をしましたが、僕みたいにSEOにずっと携わっている人間でも難しい部分はあります。SEOのプロに聞くことも必要ではないかと思います。さらにそこにリソース時間がかかるという認識を持っていただきたいです。

    内製で全部やるというのがベストなのですが、なかなかそこは難しいかと思いますので、内製と外注をうまくハイブリッドで使うと良いのではないでしょうか。我々のような業者もそうですし、ライターさんを見つけてくるとか、アルバイトの人に手伝ってもらうとかも含めて、長期的に取り組める体制を作るということがコンテンツマーケを成功させるためには不可欠かと思います。

  • 徳田

    確かに。

    この内製と外注でハイブリッドでやってるところは、海外でもうまくいっていることが多いです。クライアントに外国人の担当者さんがいらっしゃって、英語のコンテンツを書けるし時間は取れるけど、でもなにをどういった優先順位で書けば良いかわからなかったり、また、どういったコンテンツから用意していけば良いのかだったり、今のコンバージョンレートを考えたときになにを優先したら良いのかといったことを相談されることがよくあります。

    知識の部分は僕らに提供させていただいてリソースについては先方を頼ったりと、何が足りていないのか、それによって関わり方を変えていたりしますね

  • ねぎお社長

    なるほど!この仕組みの作り方というのがポイントになると思います。

動画のまとめ

  • 徳田

    この書籍の第1章と第3章の部分を元に、よくある失敗パターンをたくさん紹介していただきました。依頼する側もされる側も、共通の認識を持ってSEOやコンテンツマーケティングに取り組んでいただければと思いました!

  • ねぎお社長

    ありがとうございます!

    前編で第1章、後編で第3章のところをお話させていただきましたが、具体的にどうすれば良いのかが気になると思います。第4章ではコンテンツマーケティングを成功させるための鍵ということで、戦略のお話をさせていただいております。また、戦略がわかっただけでは具体的に作れないということもあると思いますので、具体的なコンテンツの作り方、いわゆる戦術の部分に関して第5章でまとめております。

    興味を持っていただいた方はぜひ一度本書を手を取っていただけるとうれしく思います!

  • 徳田

    僕もSEOを長くやっていますが、根岸さんの伝え方がとてもわかりやすくて勉強になりました。

    ありがとうございました!

  • ねぎお社長

    ありがとうございました!

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