対談
Interview
この記事では、データベース型サイトにおける内部改善の見つけ方についてご紹介します。
【NYマーケティング 代表取締役 中川裕貴氏】
WEBマーケティング歴14年。MAX月間1億PV。
徹底したロジカルシンキングで課題解決を遂行。
2021年6月にNYマーケティング株式会社を創業。
【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田 祐希】
日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、
17年にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
越境EC企業の年商を35億→500億、約29倍の成長を導くなど数多くの実績を残す。
Shopifyマーケティングエキスパート。
世界へボカン株式会社 徳田祐希(以下:徳田)
こんにちは、世界ボカンの徳田です!
前回に引き続き、NYマーケティングの中川さんに、データベース型サイトの内部改善の見つけ方のお話いただきたいと思います。
月間1億PVを作られた中川さんに、「データベース型サイトの改善点の見つけ方」という、とてもマニアックな話を語っていただこうと思います。
よろしくお願いします!
NYマーケティング 代表取締役 中川裕貴氏(以下:中川氏)
お願いします!
本日は、日々やっていることをお話しします。
まずは2つの事例をお話していきます。
1つ目がSEVEN BEAUTYさんという、BtoBのECサイトです。
中川氏
こちらが1万点弱の商品点数があるサイトで、約5か月でSEO対策のみでユニークユーザーが1.35倍。売上が124%になったサイトです。
月に数億円売上があるので、数千万月上がったという事例です。
2年ぐらい前ですが、こういった事例もありました。
中川氏
もう1つが最近の事例は、アラームボックスさんというサイトですね。
こちらもポータルサイトを作っていて、6か月でもともとアクセスが少なかったものの、コンバージョンが20倍、PVが450倍になったという事例です。
爆伸びしましたね。
徳田
アクセスだけじゃなくて、コンバージョンも取れたんですね!
中川氏
そんな技を今日はご紹介しようかなと思います!
実は今日お話する話はチェックシートにまとめていまして、弊社のホームページからダウンロードできますので、是非よろしくお願いします。
ダウンロードはこちら:NYマーケティング公式サイト
徳田
ぜひ見てもらいたいですね…!
具体的に改善点を見つける方法を教えてください!
中川氏
大きく次の3つございます。
・サーチコンソールから見つける方法
・Google検索を目で見て見つける方法
・サイトを実際に目で見て見つける方法
こちらを順番に話していきますね。
まずはサーチコンソールでの見つけ方。
たくさん項目がありまして、サーバーエラーという500系のエラー、重複コンテンツ、低品質ページ、コアウェブバイタル、noindex制御、canonical制御(URL正規化)、robots.txt、404、後続マークアップなどなど、無限にあります。
今回はその中から/b>インパクトが大きいものを3つご説明します。
中川氏
1つ目が、今画面に出てる、このサーバーエラー5××。
発生しづらいんですが、これがあるサイトはかなり要注意です。相当評価が下がります。
これは実際に内容を見ていただきます。
サーチコンソールのリンクを押すと実際に出てくるページに出てくるので、そのページがどんなページか、どこからリンクされているかというところを見て、シンプルにそれを直すということですね。
これは絶対にやってください!
中川氏
続いて重複コンテンツ。
これもサーチコンソールの除外の中で重複系のアラートの中身を見ると、リストが出てきます。
重複ですので、同じようなページがあるということですよね。
なので対策方法はいろいろあるんですけど、canonicalとかnoindexとか、ページの種類をしっかり見たうえでの対策をしてください。
徳田
前回の話でいうと、池袋キャバクラと池袋全体でどっちをメインのキーワードにするかで正規化するURLを決めるとかの話ですね。
中川氏
そうですね。
続いては低品質ページです。
これはクロール済みインデックス未登録というところと、検出インデックス未登録、2つあります。
まずクロール済みです。
その名の通りクロールはしに来たけど、インデックスしなかったというページ群ですね。
もう1つは検出。
Googleはページは発見したけど、クロールしていないというページなので、種類が違うのでそれを前提に中身を見たうえで、クロール来てもらうような改善をしてほしいです。
クロールが来ない理由は多数ありまして。
まず大規模サイトの場合はクロールバジェットといって、Googleはサイトあたりのクロールの上限って決めてるので、ページが多すぎるとそもそもクロールできてない場合があります。
その場合はたとえば不要なページにクロールが来ていないかとか見たりとか、内部リンクが少ないページに内部リンクを貼るとか、いろんな改善があります。
クロールが来てるけどインデックスされないというのは、そのページ自体の価値が低い。
簡単に言うと、低いというのは内容が薄いとか、重複してるとかいろいろ他にもあるんですけど、要するにコンテンツをブラッシュアップするということです。
ものによって改善方法は違うので、それぞれが原因を理解したうえで対策してください。
徳田
これってページを見たら「これが原因だな」というのは経験則でしかわからないですよね。
中川氏
そうですね。
明らかにECサイトでカテゴリーで件数1件2件とかだったらわかるんですが、「20件あるけどインデックスされてない」とかの場合は、経験で仮説を立てとなります。
経験がないとそこが出てこないので経験ですね。
徳田
経験と、今お伝えいただいた項目を見て、「どういうことが考えられるか」「どういうアクションが考えられるか」というところを見つけるって感じですね。
中川氏
続いてが、Googleの検索結果を目視で見てというポイントです。
6つ、僕がよく見ている観点があるのでご紹介します。
1つ目が重点キーワードでの競合とのUIUXの差というところですね。
これはよくやるんですけどそのサイトの大事なキーワードで実際に検索してみて、負けてる場合に上位サイトの実際のページを開いて、UIコンテンツを見て、そことの自社との差を見ます。
「上位サイトが良いな」というコンテンツとかUXの機能があればそれを足すということをやりますね。
徳田
コンテンツだけじゃなくてUXの機能とかも見るんですね?
中川氏
そうです。特に今ってSEOってユーザー行動をGoogleは分析してると言われているので、結局ユーザーが満足して検索行動が終わらなければECで言えばそこで購入しないと検索が終わらないので。
たとえば使いづらいサイトだと、Googleに戻っちゃって、別サイトに入るじゃないですか。
この行動がすごいマイナスなので、そうさせないためにUIを良くするという感じですね。
中川氏
2つ目が、重点キーワードでの競合とのコンテンツの有無の差ですね。
さっきと近しいのですが、たとえばECサイトであれば、シンプルに商品点数の差とか商品点数が少なければできれば増やすとか。
あとポータルでいったら、その他たとえば口コミとか付随機能ですよね。
それが競合とどんな差があるかというのを見て、それを埋める施策をやるというようなところですかね。
徳田
NYマーケティングさんの動画でいうと、サブコンテンツみたいなところ。
コレクションページに、ポータルサイトで家賃の相場の話をするとか、差別化するかとかっていう話がそこに当たる感じですかね?
中川氏
そうですね。
それもなんでもかんでも足したいわけではないんですけど、そのページを見てる人に有益なものであれば、良いと思います。
例えば、新宿の賃貸を探している人が、新宿の賃貸の平均とか横のエリアと比べての賃貸の平均とか、有益な情報であればあった方がプラスかなと思います。
徳田
なるほど。
ただSEOのためのコンテンツを追加するだけじゃなくて、読んだ人が役立つ情報を提供しなきゃいけないってことですね。
理解しました!
中川氏
3つ目が、タイトルがサービス上で正しく表示されているかというところ。
これもよくやります。
Googleってタイトルを勝手に改変しますよね。
そこの改変されているとか、そもそもなにかのミスで同じにタイトルになっているとか、この辺りはよくあるので、それを実際に目で見てサービス上でチェックしますね。
徳田
タイトルがカットされているというのは評価されていないみたいな感じなんですか?
中川氏
評価されていないわけじゃないんですが、よくある原因としては、タイトルとH1が違っていて、H1の方を見られているみたいなことですね。
あとは長すぎてカットされてるとかもあります。
改変されている場合はなんらかのマイナスがあると見て、改変されているキーワードに寄せるとか。
本来タイトルに戻すようにするとか、その判断軸はあるんですけど、そういった手法を取ります。
中川氏
続いて4つ目。キーワードに対して正しくタイトル設計されているかというところですね。
表示させたいページが正しく表示されているか。
これはPLPの話ですね。
自社が狙っているキーワードに対して、狙っているページが正しく出ているかというところをチェックしますね。
これは本当に狙っていないページが出るのはよくあるので、その場合は原因を探って正しいページが出るように修正します
結構重要で、狙っているページがヒットさせられないとコンバージョンに影響するので、ここは結構よく見ますね。
中川氏
5つ目が競合と比べてリザルトが表示されているかというところです。
これも結構大事なので、ECであればリストの画像の商品のリストみたいなのが出るじゃないですか。
競合が出ていればなぜ出ているかを分析して、構造化マークアップを入れるみたいなことをよくやります。
徳田
なるほど。
昔はトップページでFAQ構造をマークアップして、表示させたりとかして、サービスの枠を取るみたいなことをやってましたよね。
そういうイメージですね!
中川氏
続いて、サイトを目視でチェックして見つける方法なんです。
これもよく見る箇所が5つあるので、こちらをご紹介します。
まずパンくず設計ですね。
これはごく大事なので皆さんご存知だと思うんですけど、改めてECとかポータルとか大きなサイトに関しては、パンくず非常に大事です。
特に一覧ページの深いページとかに関しては、どういう親パンくずを作るとかっていうのを結構緻密に設計します。
徳田
結構ECサイトを見ると、パンくずちゃんと出ていないところが多いですよね?
詳細一覧オールみたいなところでトップって戻してるところが多くて、本来であれば中カテみたいなところに対して、パンくずを戻さなきゃいけないのをできていなかったりとか。
構造がマークアップできてなかったりとかして、内部リンクちゃんと渡せてなくて詳細からみたいなことだったり、よくあるなと思いますね。
中川氏
そうですね。
そこはしっかり設計した方が内部リンク効果が発揮できるので。
あとユーザー的にもパンくずはよく使うので、そこは正しく設計しましょうということです。
2番目またちょっとかぶるんですけど、内部リンク設計。
これはパンくずもしかりですけど、トップページとか一覧ページ詳細ページからその3つのコンテンツとどう繋ぐかというところですね。
これを結構SEO観点とユーザー観点、2軸で考えます。
3つ目が検索意図に沿ったページ設計になっているか。
徳田
検索意図から想定されるコンテンツを提供しているかとかそういう話ですよね。
中川氏
これはちょっと前に話した重点キーワードの話とかぶるんですが、重要なキーワードで調べてみて、上位サイトと比べて上位サイトが出ているページと、もしうちが違ったら検索意図がずれてるじゃないですか。
その場合に上位サイトとのコンテンツ差分とかを見て、ユーザーの検索意図に合うようにコンテンツとかコンテンツを変えたりとかPLPを変えるとか、そういった手法になります。
徳田
なるほど。
情報を知りたいのか買いたいのかみたいなところで、そもそも自分たちが対策してる検索意図によっては、今のページが合ってないかもしれないって感じですね?
中川氏
そうですね!
次は4つ目はブランド力や権威性をユーザーに伝えられる設計になっているかです。
ちょっとマニアックな話なんですが…簡単に言うと、たとえばあるECサイトが15年とか20年の老舗のサイトだったとします。
それって結構ユーザーとしては、プラスのポイントじゃないですか。
それを知らせてあげるサイト上でパッと見ると、そこのポジティブな印象になるので、安心感が得られて行動が変わりますよね。
たとえば一覧ページに入ったときに、ロゴに20周年とか書いてあげたりとかそういうアピールをするということですね。
徳田
結構越境ECって初回交流のハードルがめちゃめちゃ高いんですよ。
中川さん、海外から物って買わないじゃないですか。
海外の方も日本から物を買うって不安なので、詳細ページにAboutコンテンツを入れたり、FAQコンテンツを入れたりしたり、「自社が実店舗を持ってるよ」みたいなところで、できるだけ不安を払拭するコンテンツを入れたりとして、ブランド力とかを伝えるんです。
これに近いですよね!
中川氏
最後は、どのサイトよりもユーザーの課題とか意図を解決できるコンテンツを持っているかというところですね。
これはSEOの本質になっちゃうんですけど、他のサイトが持っている同じようなコンテンツを作っても意味ないというか、差別化できないじゃないですよね。
そのサイトの独自の強みというのを正しく理解して定義して、それをコンテンツに起こすというところです。
それがあることによってユーザーは安心とかしますし、そこで商品を買おうという意思決定に至るので、そういった独自のコンテンツというのは入れたいですね。
徳田
なるほど!
中川さんの動画で、小売のお店ほどより店長の一言コメントみたいなところを入れた方が良いみたいな話があったと思います。
そんな感じですよね?
中川氏
まさにそうですね!
小規模EC事業者だと、なかなか商品点数とか差別化が難しいので。
誰から買うかって話ですよね。
店長とかオーナーがこういう思いでやってますとか、そういうコンテンツを入れてあげると、そこで買おうとなるというような話ですね。
徳田
マニアックなこれ自体をリストアップしてくれてる内容があるんですね!
ぜひダウンロードしていただいて、自分のサイトがなかなかできてるか、できてないかって判別するのもそうですし、この記事を何回も何回も見直して、「説明確認してどういうことかな」って理解していたけたらなと思います。
貴重なお話いただきありがとうございました!
資料ダウンロードはこちら:NYマーケティング公式サイト
中川氏
ありがとうございました!
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