海外マーケティングブログ
【参加レポート】打ち手大全の輪 Meetup vol.2|広告・越境EC・生成AIの“リアルな打ち手”が集結
- 2025.06.30
- インターンブログ

はじめに
こんにちは!世界へボカンの川﨑です。普段は、海外向けのマーケティングや越境ECの支援に携わっています。
先日、6月26日(木)に開催された「打ち手大全の輪 Meetup vol.2」に参加してきました。
本イベントは、インプレスのビジネス書シリーズ「打ち手大全シリーズ」の著者と読者がゆるくつながるコミュニティイベントとして、デジタル広告に携わる多くの実務者が集いました。
今回は「最新打ち手トーク」と「ライトニングトーク」を軸に、今まさに現場で起きている知見やリアルな打ち手がシェアされる濃密な時間となりました。
実はこのイベント、告知から数日で定員〆切となるほどの人気イベント。
広告・マーケティングの現場で奮闘する実務者たちが集まり、リアルな課題や打ち手について語り合う場となっています。
本レポート記事は次のような人におすすめです
- イベントが気になっていたけど参加できなかった方
- 打ち手大全の輪ってどんな雰囲気?と感じている方
そんな方に向けて、イベントの雰囲気や各セッションの概要、参加者として得られた学びをレポートします。
目次
- 打ち手大全の輪とは?
- なぜBtoBでも動画広告が有効なのか?
- 越境EC打ち手大全セッション
- 生成AI×マーケティング戦略立案
- 代理店が広告運用に求められていること
- 運用型広告のアップデート情報まとめ
- 懇親会
- おわりに
イベント概要
- イベント名:打ち手大全の輪 Meetup vol.2
- 日時:2025年6月26日(木)19:00〜22:30
- 会場:アユダンテ
- 主催: アユダンテ 寳洋平氏
- 当日のアジェンダ:
打ち手大全の輪とは?
「打ち手大全シリーズ」の著者と読者が、ゆるくつながれるコミュニティ。
デジタル広告シーンを“打ち手大全らしく”盛り上げていくことを目指している取り組みです。
書籍で得た知見をリアルな場でも共有・循環させ、実務者同士が横につながれる場所。それが「打ち手大全の輪」の魅力です!
なぜBtoBでも動画広告が有効なのか?
登壇:アナグラム 二平燿平さん・仙波勇太さん
まずはこのセッションから始まりました。
「BtoBの動画広告って、実際どうなの?」
そんな問いに対して、現場で感じているリアルを交えて話してくれたのがこのセッションでした。
印象的だったのは、検索されづらかったり、ひと言で説明しにくいBtoB商材こそ、動画が力を発揮するということ。
一枚のバナーでは伝わりきらない価値を、映像とナレーションで丁寧に届けることができる。そんな事例も紹介されていました。
特に印象に残ったのは「最初の5秒で自分ごと化できるかどうか」が大事という話。
冒頭で興味を引く構成にすることで、見るべき人にちゃんと届く。その後の視聴につながった方のフィルタリング効果もあるという話は大変学びになりました。
早速業務の中で、動画の構成や冒頭部分の工夫などを活かしてみたいと思います。
越境EC打ち手大全セッション
このパートでは、2025年4月に発売された著書『越境EC打ち手大全』の著者3名によるセッションが行われました。
事例で解説:越境EC売れるコンセプト
登壇:世界へボカン 徳田祐希
弊社代表の徳田からは、書籍でも紹介している「海外で売れるコンセプト」について、実際のクライアント事例を交えながら解説しました。
徳田は価値のマトリクスを用い、自社の持っている製品の特徴に応じて、shopify、クラファン、amazonなど、どのプラットフォームで挑戦するべきか解説しました。
「既に認知があり、商品名、ブランド名、型番などの指名検索が発生している商品は売れるモノを売るビジネスなので、ebayやamazonで売れる商品です。」
「指名検索が発生していなかったり、カテゴリとしての認知度があるものの十分にブランドが認知されていない商品を販売している場合、売りたいモノを売るビジネスになり、商品に関する説明ができるShopify、アーリーアダプター、イノベーターがいるKickstarterを活用すると良いでしょう。」と解説していました。
特に印象的だったのは、「なぜ売れないのか?」という問いに対して、広告や商品ではなく“コンセプト設計”の重要性を強調していた点です。誰に・なぜ・何を届けるのか。その軸を明確にすることで、海外でも選ばれるブランドになるための道筋が見えてくるという話は、多くの参加者の関心を集めていました。
「海外で売れるコンセプト」はとても好評でした。
徳田コメント:
この「海外で売れるコンセプト」フレームワークは、著書『越境EC打ち手大全』でも詳しく紹介しています。
海外展開を考えている方は、ぜひ自社の商品やブランドがこのフレームに当てはまるか、チェックしてみてください。
キックスターターでうまくいく場合とそうでない場合
登壇:Gaku 中村岳人さん
Kickstarterを日本一運用している中村さんからは、情熱あふれる実践例がシェアされました。アメリカ市場で売れる価格帯や材質、そしてコンセプトの設計など、クラウドファンディング成功のための具体的なヒントが満載でした。
持ち時間を少しオーバーするほどの熱量で、成功事例とともに「うまくいかない理由」についても赤裸々に語ってくださり、会場でもメモを取る手が止まらない空気感がありました。
Kickstarterの秘訣については、中村さんのKickstarter関連の記事・動画もぜひチェックしてみてください。
海外Amazon D2Cを立ち上げて月商1,000万円まで持っていった軌跡
登壇:Atravessa 森田尚志さん
森田さんからは、日本発の金物ブランド「Temple Tool」を立ち上げ、世界11か国13社での流通まで成長させたプロセスが語られました。
印象的だったのは、ノコギリをリュックに入れてイギリスの工務店へ飛び込み営業し、その場で取引が決まったという話。オンラインマーケティングの成果を、オフラインのBtoB商談につなげる力強さと行動力に会場も引き込まれていました。
「Made in Japan、Designed by USA」という思想で、海外視点のものづくりとインフルエンサーマーケティングを掛け合わせながら、独自のブランド戦略を展開されていたのが印象的でした。
D2Cブランドを立ち上げたい方、海外に物販を検討している方にはぜひ、森田さんの海外挑戦に関する記事や動画もおすすめです。
ライトニングトーク
生成AI×マーケティング戦略立案
登壇:プリンシプル 清家将太さん
「生成AIのビッグウェーブをどう活かすか?」
そんな問いからスタートした清家さんのセッションは、“戦略づくり×生成AI”という、まさに今知りたいテーマでした。
印象的だったのは、AIを単なる作業効率ツールではなく、壁打ちの相手として使いながら、戦略全体を整理していく使い方。
実際に社内では「壁打ちくん」と呼ばれる仕組みをDifyで構築し、現状分析から訴求軸設計、実行計画までを“行き来しながら”設計しているそうです。
生成AIを活用すれば、戦略の「骨組み」がすばやく見える。
その上で、どんな訴求が響くか(ベネフィット型・信頼型・ネガ型など)を分けて考えることで、クリエイティブの精度も上がるとのことでした。
生成AIを使いこなす人が増えるほど、企画・戦略のスピードと質に差がつく。
そう実感させられるセッションでした。
代理店が広告運用に求められていること
登壇:五箱 小田小太郎さん
このセッションでは、広告代理店がクライアントからどのように見られているのか、リアルな数字とともに紹介されました。
ただのクライアントとの月次報告会で終わるのではなく、“未来に向けて何をすべきか”をセットで語る姿勢が信頼につながるというのは、本当にその通りだと感じました。
クライアントのことをきちんと知ろうとする姿勢がクライアントにも伝わり、成果を伸ばすためのヒントや協力が得られることもあるんだなということを学びました。
運用型広告のアップデート情報まとめ
登壇:アユダンテ 釜周平さん
釜さんの解説されていた、AI OverviewやAI Modeでの広告の表示はとても興味深かったです。
また、AI MAX for Searchは海外向けの運用型広告で支援しているクライアントにも活用してみたいなと思いました。
懇親会
セッション終了後には、参加者同士が交流できる懇親会も行われました。
登壇者を囲むようにして話すグループや、同じ業界の人同士がつながる場面もあり、あちこちで打ち手トークが自然発生的に広がっていました。
普段SNS上でしか接点のなかった方とリアルで会って話せたり、他の参加者の課題感や取り組みを知れたりと、知見だけでなく関係性までアップデートされる貴重な時間だったと感じています。
おわりに
今回の「打ち手大全の輪 Meetup vol.2」では、広告や越境EC、生成AIといった多様なテーマを通じて、今まさに現場で奮闘している実務者たちの“リアルな打ち手”が次々とシェアされました。
どのセッションも表面的な話ではなく、「なぜそれをやるのか」「どうすれば伝わるのか」「どう改善していくのか」といった、本質的な問いに向き合う姿勢が印象的でした。
著者と読者、支援者と事業者、みんなが同じ目線で話せる。
そんな「打ち手大全の輪」らしい、あたたかく実践的な場だったと思います。
ちなみに、第3回の開催も検討されているとのこと。
気になる方は、主催の寶さん(@ytakara)のXをぜひチェックして待っていてください。
次回の開催も、今から楽しみです。
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