海外マーケティングブログ
未来をともに描くために ――「世界へボカン株式会社」の2030年ビジョン
- 2025.10.27
- 社長ブログ
こんにちは、徳田です!
海外Webマーケティングを担い、国内企業の海外への販路拡大を支援する「世界へボカン株式会社」は、今年8月28日、創業12年目に入りました。
創業記念日には、メンバーがサプライズでケーキを用意してくれました。僕も共同創業者の加瀬も出張や自宅勤務で不在でしたが、オフィスにいたメンバーが、みんな笑顔で祝ってくれていました。
振り返れば、決して順調な道ばかりではなく、成果が出ずに悩んだ時期もありました。それでも続けてこられたのは「日本の魅力を世界へ届ける」という僕らの仕事に信頼を寄せてくださったクライアントのみなさまと、挑戦を続けてくれているメンバーたちのおかげです。
今日は、次の5年を見据えた「2030年の未来像」を共有します。これは僕と加瀬の経営陣だけの夢ではありません。
いまともに働く、そしてこれから加わるメンバーとつくる物語です。
僕らの強みは「当事者意識」

共同創業者の加瀬と。https://recruit.s-bokan.com/interview/kase/
今、日本は少子高齢化と経済の低迷で、国内需要が大きくならず、優れた産業が厳しい局面にあります。しかし、日本のものづくりは、世界に胸を張って誇れるものです。国内市場から海外市場へ販路を開拓することを支援するのが、僕ら「世界へボカン」の仕事です。
僕らのミッションは「日本の魅力を世界へ届ける」。
越境ECの業界先駆けの企業として、社内で蓄積したノウハウは2,000件以上。メンバーの協力もあって僕は本を2冊出版し、越境ECのYouTubeも好評です。
しかし、僕らの会社の強みは、ノウハウ蓄積や発信だけではありません。
顧客がどんな思いやこだわりで、その商品を作っているか。
その技術にどんな歴史があったか。
担当する商品を心から「理解したい」と考えているメンバー、つまり「当事者意識」を持つメンバーたちの存在が、弊社の強みだと僕と加瀬は考えています。
「ボカンらしさ」をまとめると、5つの言葉で表すことができます。これを僕らは「Bokanism 5」と呼んでいます。
01 Be Accountableー当事者意識を持とう・やりきろう・自走しよう
02 Be Professionalープロの仕事をしよう・期待値を超えよう
03 Be Honestー誠実であろう・正直であろう・三方良し
04 Be Collaborativeー向き合おう・協力し合おう
05 Go Beyondー挑戦しよう・視野を広げよう・貪欲に学ぼう・成長しよう

01 Be Accountableー当事者意識を持とう・やりきろう・自走しよう
「この商品を自分が、世界へ伝えるんだ」という強い当事者意識。
例えば、岡山・児島のジーンズブランド「SlowLife」様と弊社の関係を例に挙げましょう。同社は、買った時だけでなく買って何年も履いた後のエイジング(経年変化)の美しさが出るよう、こだわりを持ってジーンズを制作・販売しておられます。ご依頼を受け、僕らが初めて児島にあるお店に伺った時のことです。オーナーは何時間もかけて、こだわりとジーンズの魅力を語ってくださいました。
現場とオーナーさんの話は、僕自身も面白いと感じましたが、担当メンバーの目がキラキラ輝いていたのをよく覚えています。
オーナーへの共感。
話を聞くうち芽生えるさらなる好奇心。
そして、湧き上がってくる「この商品を自分が世界へ伝える」という責任感。
僕らが、最も大事だと考えるメンバーの心の状態です。

「この会社であれば信頼して一緒に歩を進めることができるのではないかと」と弊社への依頼を決めた当時を振り返る株式会社SlowLife 代表 濵本悠路様
https://www.s-bokan.com/voice/post-37831/
この時の同社の課題は、「海外の顧客予備軍にThe Strike Gold(同社の取り扱うブランドの一つ)の魅力が伝わらない」ということでした。メンバーは帰社後、海外の既存顧客の声を集めました。既存Webサイトでは、彼らはサイズ選びなどで購入時の不安を感じていたことを理解し、その不安を打ち消す、分かりやすいサイトに修正。サイズやシルエットの選び方を写真と文章で記し、「ビンテージ」の美しさを産む錆びるトップボタンなど細部のこだわりも10点に整理して伝えました。

「The Strike Gold」ブランド英語サイトhttps://klaxon-store.com/en/pages/tsgagingdetailsより※画像は日本語サイト
オンラインショップを置いているShopifyのカスタマーサポートの方からも「すごく綺麗で、分かりやすい」と言われるほど。順調に売上も伸び、良い関係が続いています。
さて、越境ECの世界にいる人なら、この事例が成功した大きな理由の一つに気づいたかもしれません。弊社の魅力は、こうした担当者の「当事者意識」の強さ。それが、プロ意識や責任感、挑戦する意欲の原動力になっているのです。
02 Be Professionalープロの仕事をしよう・期待値を超えよう
クライアントの目標を自分ごととして感じ、期待値を超えていく。
最近もこんなことがありました。ある若いメンバーと地方の工場を訪問した時のことです。製造現場を見学し、社長の思いを直接聞き、一緒に食事をしました。帰り道、その社員は「自分がこの商品を海外に届ける責任を感じた」と話しました。それは、メンバーが顧客の物語を自分ごととして受け止めた瞬間ではなかったかと思います。
私たちは単に売上を伸ばすだけではなく、商品に込められたクライアントの思いも含めて、世界に届ける会社でありたいと考えています。創業の思い、ものづくりへのこだわり、未来への願い。クライアントの物語に寄り添い、ともに紡いでいくことが弊社が大事にしていきたいところです。
現場に足を運ぶと、商品やサービスへの理解が深まります。同じ景色を見て、同じ言葉を聞くことで、商品に対する解像度が上がり、「どうすれば魅力を伝えられるか」と自然に考えるようになります。こうした当事者意識こそが、クライアントからの信頼を生み出します。
だから、僕らは、「現場へ行く」時間をとても大事に考えています。

新潟・燕三条市、角利産業株式会社様の現場にてhttps://www.s-bokan.com/voice/post-28816/
03 Be Honestー誠実であろう・正直であろう・三方良し
当事者意識が顧客の信頼を呼ぶ
正直にお伝えすると、越境EC支援で成果が出るまでには、半年から1年以上はかかるのが当たり前です。 簡単な世界ではありません。
越境EC支援で成果が出るまでには、半年から1年以上はかかるのが当たり前です。
文化も習慣も違う国に、日本のものを売るわけですから、市場調査や戦略設計に時間を要すこともあります。着手当初の数ヶ月間は結果が出なくても、数年後に売上が急増するパターンも多いのが越境ECの特徴です。
クライアント様側にとっては、長期で投資し、何年も挑戦し続けて初めて成功できる分野。補助金が出る間だけの短期的事業では、残念ながら十分な結果は期待できません。
だからこそ、弊社は、クライアント企業の「越境ECマーケティング部門」というレベル感で長く関係を持っていきたいと考えています。
短期で結果が出にくい越境ECの特徴を理解し、覚悟を持って弊社のドアを叩いてくださったクライアントにどう向き合うか?
弊社が大事にしたい顧客に信頼していただくためには、やはり担当メンバーの「当事者意識」が、不可欠なのです。
04 Be Collaborative- 向き合おう・協力し合おう
「世界へボカン」から広がる笑顔の輪

2025年5月 パートナー会社の方を交えて実施したBBQでの集合写真
僕と加瀬の頭に浮かんでいるイメージは、ボカンから始まった笑顔の輪が、世界中に広がっている様子です。
クライアント企業の社長、社員、ご家族。
商品を手にした海外の消費者。
そして僕ら「世界へボカン」のメンバーみんな。
笑顔が広がっている未来をつくることができるよう、僕ら経営陣も行動します。
メンバーが経験や勘に頼るのではなく、未経験で入社しても成果を確実に出せる社内の仕組みを整えます。具体的には、社内向けの越境ECのノウハウをさらに体系化します。
メンバーたちが誇りを持って働けるよう、覚悟あるクライアントとの出会いが一層訪れるよう行動します。YouTubeやSNS、セミナーや著作を通じてノウハウを公開し、「先にGIVEする」ことで良いクライアントと出会える可能性を広げます。
出産・育児、介護などでメンバーのキャリアが中断しないよう、仕事と両立しやすい環境を一層作っていきたいとも考えています。
05 Go Beyond- 挑戦しよう・視野を広げよう・貪欲に学ぼう・成長しよう
挑戦と好奇心が未来を拓く。
2030年には、売上が現在の3倍になり、より広いオフィスにも移転しているでしょう。そこには、クライアントの物語を展示するショールームを設けたいと考えています。クライアント各社が越境ECを始めた背景、僕らと乗り越えた課題、実現した未来を、訪れた人が感じ取ることのできる空間です。
その頃には、僕ら自身が最初の海外オフィスを構え、現地の文化と市場をより解像度高く理解しながらプロジェクトを進めていきたい。さらに展示会や商談で各国を訪れる機会も増やしたいとイメージは膨らみます。
いずれも、「今、ここ」という目の前を大事にし、当事者意識を持って行動すれば実現するでしょう。メンバー1人ひとりの当事者意識が、顧客との信頼を生み、信頼が長期の関係に繋がり、長期の関係が成果を生み出します。それが、笑顔の広がりになって、世界へ広がっていくイメージです。
いい顧客といい仲間のために
いいクライアントと、いい仲間たちと、いい仕事をする――これが創業の思いでした。
12年目の今も、この思いは変わりません。
これまで来た年月を考えると2030年は、わずか5年後。未来像は夢物語ではなく、日々の積み重ねの延長に実現できること。僕ら1人ひとりのメンバーが当事者意識を持ち続けることで、成果と笑顔が広がっていきます。
「このクライアントとともに、
この仲間とともに、
2030年、もっといい会社にしたい」
これが、私たち経営陣の願いです。

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