海外マーケティングブログ
越境ECの海外展開事例|日本の野球用品を本場アメリカへ。フィールドフォースが挑む「ジャパニーズクリエーション」
- 2026.08.24
- 海外展開対談
世界へボカンでは、海外へ挑戦する日本企業の経営者・担当者の方に、海外展開の背景や実際の取り組み、そこから得られた気づき、今後の展望を伺う「企業対談シリーズ」をお届けしています。
成功した取り組みだけではなく、実際に海外へ挑戦する中で直面した課題や試行錯誤も含め、現場のリアルな声をご紹介しています。
今回は、株式会社フィールドフォース様のアメリカ市場への挑戦です。
フィールドフォース様は、野球の練習用品やグラブを中心に、商品の企画・開発から販売まで手がける野球用品メーカーです。
「野球に携わるすべての人の力になる」という想いのもと、日本では商品を実際に試せる練習場とショップを併設した「ボールパーク」を運営するなど、野球をする人・支える人に向き合いながら商品やサービスをつくられています。
そんなフィールドフォース様が、初めての越境ECで挑戦したのが野球の本場・アメリカ市場でした。
アメリカ向けブランド「Baseball Samurais」の立ち上げ、日本で培ってきた練習文化をどう伝えるかという試行錯誤、海外向けのサイトや広告、BFCM(ブラックフライデー・サイバーマンデー)などのキャンペーン、そして関税や物流への対応。
実際に海外へ商品を届けたからこそ見えてきたことが、たくさんあります。
今回、フィールドフォース様を訪問し、大貫高志氏と世界へボカン代表・徳田が対談を行いました。
この記事では、対談で語られた言葉をもとに、アメリカ向け越境ECを始めた背景から、実際に進める中で直面した課題や発見、そして今後の展望までご紹介します。

この記事で分かること
フィールドフォース様のアメリカ展開を通じて、初めて越境ECに取り組む企業が、実際に何を考え、どのような壁に向き合っていくのかをご紹介します。
- なぜ本場アメリカへの挑戦を決めたのか
- 海外向けブランド「Baseball Samurais」を立ち上げた背景
- 「アメリカに合わせなければ」という迷いから見つけた、日本の練習文化という強み
- 実際に販売して見えてきたアメリカのお客様の反応
- 関税・物流という越境ECならではの壁と、ロサンゼルスへの物流拠点の移行
- グリーングラブキャンペーンに込められた想い
- オフライン展開や「ジャパニーズクリエーション」など、これからの挑戦
海外展開を検討している企業の方はもちろん、「自社が日本で培ってきた価値を、海外へどう届ければいいのか」を考えている方にも、ぜひ読んでいただきたい内容です。
目次
- フィールドフォースとは|「野球に携わるすべての人の力になる」
- 急激な円安、そして「本場へ挑戦したい」初めての越境ECでアメリカへ
- 海外で「何のブランドなのか」を伝える。「Baseball Samurais」誕生
- 「アメリカに合わせなきゃいけない?」日本の練習文化を届けるという発想へ
- 想定以上の反響と、関税・物流という越境ECの壁
- 「ボールを取れないって、おもしろくない」グリーングラブをアメリカへ
- オンラインからオフラインへ。次のアメリカ展開
- 全社員が企画開発部員。「ジャパニーズクリエーション」を世界へ
- まとめ|自分たちが培ってきた価値を、世界へ
フィールドフォースとは|「野球に携わるすべての人の力になる」

株式会社フィールドフォースは、2006年創業の野球用品メーカーです。野球の練習用品やグラブを中心に、商品の企画・開発から販売まで手がけています。
最初に、「フィールドフォース」という会社名に込められた想いを伺いました。
徳田
簡単に自己紹介をお願いします。
大貫氏
フィールドフォースという会社は、今から19年前、2006年に私と社長が脱サラして始めた会社です。いわゆる野球の練習用品および野球のグローブ、これを中心に扱っている会社ですね。
会社名はフィールドフォース、ブランド名もフィールドフォース。それと企業理念、これがフィールドフォースです。
フィールドフォースは英語なんですけど、日本語に直しますと「フィールドでプレイするプレイヤーの力になる」ということで、フィールドフォースという名前にしました。我々が目指しているのは、単なるプレイヤーだけじゃなくて、野球に携わる方々。お父さんであったり、お母さんであったり、教えていただくコーチの方であったり、野球で使う道具を作ってくださる方、販売してくださる方。
こういった野球に携わる人たちの力、フォースになるということを会社の理念として掲げております。
フィールドフォース様は、創業当初はOEM、つまりお客様から注文を受けた商品をつくるところから事業をスタートしました。
その後、「自分たちのブランドを育てなければいけない」と考えるようになり、FIELD FORCEという自社ブランドを育てていきます。
その中で考えたのが、「実際に商品を使って、納得して買ってもらう」というブランディングでした。

大貫氏
会社をスタートした当時は、どちらかというとOEMといって、お客さんから注文をいただいたものを作る、そういうものから会社をスタートしました。
でも、その仕事をやっているうちに、やはり会社というのは自分のブランド、オリジナルのブランドというのを育て上げないと、行き詰まってしまうなと。ブランドとしてのフィールドフォースを伸ばしていきたいという思いから、「だったらどうやってブランディングしたら良いのかな」という問題にぶち当たったんですね。
そのときに思ったのは、実際に商品を使って納得して買っていただく。これがスポーツ用品って大事かなと。お店でも触ってみることはできるんですけど、実際に使えないですよね、商品は。
なので、練習場を併設して、お店も置いて、「うちの商品はすべて使用して購入できますよ」という形のブランディングを始めた。それがスタートですね。
商品をただ並べるのではなく、実際に使ってもらい、その価値を体験してもらう。
この考え方は、後のアメリカ展開にもつながっていきます。
急激な円安、そして「本場へ挑戦したい」初めての越境ECでアメリカへ
日本で野球用品の企画・開発を続けてきたフィールドフォース様が、初めての越境ECで挑戦したのが、本場アメリカ市場でした。
その背景には、経営上の課題と、野球用品を扱う企業としての想いの両方がありました。

徳田
今回、越境ECで本場アメリカに野球の練習器具を売っていくというところで、すごい挑戦だなと思ったんですけど、これはどういった背景があって挑戦しようと思ったんですか?
大貫氏
正直に言ってしまいますと、やはり急激な円安ですね。
我々の会社はどうしても、輸入して販売するというのがメインだったものですから、やっぱり為替の問題というのは非常に大きな課題として出てきました。それともうひとつは、野球というものをビジネスにして携わっている以上、やはりメジャーリーグ。ここに挑戦しないと、野球をやっている意味がないなというのがあって。
大谷選手をはじめ、いろんな方々がアメリカで活躍している姿を見て、「よし」ということで決意したという過程があります。
急激な円安への対応だけではなく、「野球をやっている以上、本場アメリカに挑戦したい」。
こうして、フィールドフォース様の初めての越境ECが始まりました。
しかし、日本で長年ブランドを育ててきた企業であっても、海外のお客様に同じ名前・同じ伝え方で価値が伝わるとは限りません。
そこで、アメリカ展開に向けて最初に一緒に考えたことのひとつが、海外のお客様から見たときに「何のブランドなのか」が伝わるかということでした。
海外で「何のブランドなのか」を伝える。「Baseball Samurais」誕生
日本では「FIELD FORCE」というブランド名で長年事業を続けてきたフィールドフォース様。
一方、初めてブランドに触れるアメリカのお客様にとっては、「FIELD FORCE」という名前だけで、日本の野球用品を扱うブランドだと理解することは簡単ではありません。
そこで世界へボカンからもブランド名の重要性をお伝えし、フィールドフォース様と一緒にアメリカ向けのブランド名を検討していきました。
徳田
今回携わらせていただいて、まず「やって良かったな」と思うことが、名前もフィールドフォースじゃなくしたということですかね。名前を変えたことはすごい良かったですよね。
大貫氏
そうですね。
これも最初、御社といろいろ「どういう形でアメリカを攻めていこうか」というミーティングをしていく中で、「やはり名前って重要ですよ」ということを言っていただいて。最初は何百という候補がざーっと出てきて、「うわ、こんなにたくさんあるんだ」みたいな。
それをコツコツとひとつひとつ、自分たちの思いに合わせて名前を決めていこうということで。意識したのは、やはりアメリカの方々がサイトをパッと見た瞬間、「何なんだ」ということが一目でわかる。野球を売っているのか、日本人の会社かというのを一目でわかるというのが、一番のポイントかなというのがありました。
それでいろいろ検討した結果、「Baseball Samurais」というのに決定しました。
これは今でも、苦労して時間をかけてやって良かったなと。

徳田
何をやっているかって「ベースボール」、侍ジャパンの「侍」というところで、日本の野球の器具を売っているんだなって、パッと見たらわかりますよね。
越境ECでは、サイトの翻訳、決済、物流、広告など「どう売るか」に目が向きがちです。
しかし、その前に「初めてブランドを見る海外のお客様に、自分たちは何者なのかが伝わるか」を考えることも重要です。
そして、フィールドフォース様にはもうひとつ、大きな迷いがありました。
日本で培ってきた野球の練習方法や商品は、本当にアメリカでも通用するのか。
「アメリカに合わせなきゃいけない?」日本の練習文化を届けるという発想へ
本場アメリカへ進出するとなれば、アメリカの野球に商品を合わせた方がいいのではないか。
大貫氏も、当初はそう考えていたといいます。
大貫氏
実は我々、最初はアメリカの野球に合わせなきゃいけないかな、みたいなこともちょっと考えていたんです。
アメリカの野球ってどんなものだろう、どうやって練習するんだろうみたいなね。そういうことを最初は思い悩んで、どっちかというとちょっと腰が引けちゃっていて、「アメリカに合わせよう」みたいな時期がちょっとあったんです。
フィールドフォース様が自信を持っていた商品のひとつが、トスバッティングの練習器具でした。
ところが、アメリカについて話を聞く中では、「トスバッティングをする人はアメリカにはいない」「スピードのあるマシンから飛んできたボールを打ち返す」といった話も聞いたそうです。
大貫氏
そうか、トスバッティングしないのかと。
ただ我々、自信のある商品というのが、トスバッティングの商品がすごく多いんですね。日本というのはトスバッティングをすごい重要視しますから、ずっと何度も何度も改良を重ねて、リニューアル、リニューアルして、売れ続けている商品ですので、そのへんには自信がありました。

その中で、大貫氏の耳に残ったのが、アメリカの人たちから聞こえてきた「日本人はどういう練習をしているのか」という声でした。
大貫氏
いろいろなことを聞いたり勉強したりしていくうちに、意外と「日本人ってどういう練習をしているんだ」という声を逆に聞くようになったんですね。
「大谷ってどういう練習をして、あんなにすごくなったんだ」というのが、アメリカ人はみんなすごい興味があるんです。それが耳に残っていて、日本の練習を逆にアメリカに紹介していくというんですかね。そっちの方が我々には合っているんじゃないかなと。
徳田
ジャパニーズクオリティだったり、ジャパニーズクリエーションということですね。
大貫氏
メイドインジャパンというよりは、日本人の文化であり歴史であり、精神から作り出したもの、練習方法。
そういったものを逆にアメリカに届けてみたいなと。「日本ではこういうことを考えて、こういう練習をしているんだよ」ということを逆に発信する方が、意外と良いんじゃないかということで。
実際に一番売れたのは、トスバッティングマシン

実際にアメリカで販売を始めると、「アメリカではあまり使われないのでは」と考えていたトスバッティングマシンが売れていきました。
徳田
実際に蓋を開けてみたら、アメリカって広いから、どこでもみんな野球できるじゃんと思いきや、実は治安の問題もあって、室内練習場か、ちゃんとした野球練習場でやらないと、公園で子ども一人で野球をやっているなんてありえないという。
大貫氏
誘拐が非常に深刻な問題なので、河川敷で子どもたちが野球をやっているなんてことは考えられない世界みたいなので。
そのへんでは事情は違うけど、練習環境って日本と似ているんだなというのはあるので、やっぱり室内だとか、あとは自宅とか、そういうところで練習される場合が多いと。
これは新しい発見でしたね。
徳田
御社のトスバッティングマシンを、自宅の庭に置いてやるだったり、室内でやるみたいなところが、実際に販売してみたら実現していったというところで。
大貫氏
一番売れているのがトスバッティングマシンという。
さらにフィールドフォース様が商品開発で大切にしてきたのが、毎日少しずつでも、一人で実践的な練習ができることです。
大貫氏
家の中で畳の上でもなんでも良いので、決められたことを10分でも15分でも良いから毎日繰り返す。これが今の日本の練習のスタイル。
その場合に当然、一人で簡単に実践的な練習ができること。これがポイントになるので、我々はそこに企画開発のポイントといいますか、要点を絞って開発している商品が多いですから、そのへんではたぶんアメリカでも通じるんじゃないかなと。
海外展開では、現地市場や文化、お客様を理解することは欠かせません。
一方で、海外だからといって、自分たちが日本で培ってきたものをすべて現地に合わせる必要があるとは限りません。
現地のお客様を知ることと、自社が培ってきた強みを改めて知ること。
その両方から、海外だからこそ評価される価値が見えてくることもあります。
想定以上の反響と、関税・物流という越境ECの壁
日本で培ってきた練習文化や商品を、そのままアメリカへ届けていく。
実際に販売を始めると、フィールドフォース様の想定を上回る反響がありました。
徳田
実際、売上としても最初に立てた目標を、かなり早い段階で達成しましたよね。
大貫氏
そうですね。
最初は1年間の目標ということで立てていたんですけど、それが3か月ぐらいで達成できたという。正直、こんなに早くいくとは思っていなかったので、非常に驚きましたね。
初めての越境ECでありながら、当初1年間で目指していた売上目標を約3か月で達成。
日本で培ってきた商品や練習文化に、アメリカでもニーズがあることが少しずつ見えてきました。
その後、さらに大きな反響があったのが、アメリカ最大級のセール期間であるBFCM(ブラックフライデー・サイバーマンデー)です。
BFCMでは、通常時を大きく上回る売上に
徳田
ブラックフライデーもかなり売れましたよね。
大貫氏
そうですね。ブラックフライデーというのは、我々も日本にいると、そこまで実感がなかったんですけど。
実際にやってみると、「こんなに違うんだ」というのはありましたね。
BFCMでは、通常時を大きく上回る売上につながりました。
一方で、売上が伸び、アメリカのお客様へ届ける商品が増えていくほど、新たな課題も見えてきます。
そのひとつが、関税と物流でした。
売れるようになったからこそ見えてきた、関税と物流の課題
越境ECを始めた当初は、日本からアメリカのお客様へ商品を直接発送していました。
しかし、販売量が増えるにつれて、送料や配送日数だけではなく、関税を含めた購入体験全体を考える必要が出てきました。
徳田
売上が伸びていく一方で、物流だったり、関税だったり、越境ECならではの課題も出てきましたよね。
大貫氏
そうですね。
最初は日本から直接送るという形でスタートしたんですけど、やっぱり関税の問題であったり、送料の問題であったり。お客様からすると、商品を買ったあとに関税がかかるということもありますし、届くまでの日数もありますので。
売れてくれば売れてくるほど、そこは考えなきゃいけないなというのはありました。
海外へ商品を販売する場合、サイト上で商品を購入してもらうことがゴールではありません。
注文した商品がどのくらいで届くのか、追加で関税を支払う必要があるのか。
購入後まで含めた体験が、その後のブランドへの印象にもつながります。
そこでフィールドフォース様は、物流の仕組みそのものを見直していきました。
日本からの直送から、ロサンゼルスの物流拠点へ
アメリカでの販売拡大に合わせて進めたのが、ロサンゼルスに商品を置き、アメリカ国内から配送する体制への移行です。
徳田
最初は日本から発送していましたけど、今はロサンゼルスに在庫を置く形に変わりましたよね。
大貫氏
そうですね。
今はロサンゼルスに倉庫を構えて、そこからアメリカ国内に発送するという形に変えていっています。やっぱりお客様からすると、早く届くということも大事ですし、関税の問題もありますので。
販売が増えていく中で、物流も次の段階に進めていかなければいけないということで取り組んでいます。
越境ECでは、最初からすべての体制を整えてスタートできるとは限りません。
まずは日本から商品を届け、実際のお客様の反応や売上を確認する。
そして販売量が増えてきた段階で、現地在庫や配送体制など、次の成長に必要な仕組みを整えていく。
フィールドフォース様も、実際にアメリカで販売しながら、ブランド、商品、マーケティング、そして物流まで、一つひとつ次の段階へ進めてきました。
そしてアメリカで届けていきたいものは、練習用品だけではありません。
フィールドフォース様が長年取り組んできた、子どもたちに野球の楽しさを伝える活動も、海を越えようとしています。
「ボールを取れないって、おもしろくない」グリーングラブをアメリカへ
フィールドフォース様がアメリカへ届けようとしているのは、練習用品だけではありません。
日本で長年取り組んできた活動のひとつに、子どもたちへグラブを届ける「グリーングラブキャンペーン」があります。
この取り組みの背景には、子どもたちに野球をもっと楽しんでもらいたいという想いがあります。
大貫氏
野球って、ボールを取れないとおもしろくないんですよね。
ボールを取れない、投げられないというところから始まると、なかなか野球のおもしろさが分からない。だったら、まずボールを取れるようになってもらおうと。
そういうところから考えて、子どもたちが使いやすいグラブを作って、届ける活動を始めました。
グリーングラブキャンペーンでは、子どもたちが野球に触れるきっかけをつくり、ボールを捕る楽しさを知ってもらうための活動を続けています。
そして、この取り組みを日本だけではなく、アメリカでも広げていきたいと大貫氏は話します。
大貫氏
これをアメリカでもやってみたいんですよね。
アメリカにも、野球をやりたくても道具がなかったり、なかなか野球を始められなかったりする子どもたちがいると思うんです。
そういう子どもたちにも、このグラブを届けていけたら良いなと思っています。
徳田
単純に商品をアメリカで販売するというだけではなくて、フィールドフォースさんが日本でやってきたこと自体を、アメリカにも持っていくということですね。
大貫氏
そうですね。
我々は「野球に携わるすべての人の力になる」ということを会社の理念として掲げていますので、それは日本だけじゃなくて、アメリカでも同じだと思っています。
「野球に携わるすべての人の力になる」。
海外展開というと、どうしても売上や市場規模、広告、物流といった話に目が向きます。
しかし、フィールドフォース様が海外へ届けようとしているのは、商品そのものだけではありません。
日本でどのような想いで商品をつくり、野球をする人たちと向き合ってきたのか。
その企業としての姿勢や活動も含めて海外へ届けていくことが、フィールドフォース様らしい海外展開につながっています。
そして、アメリカでの取り組みはECだけにとどまりません。
実際に商品を手に取り、使ってもらうために、次に見据えているのがオフラインでの展開です。
オンラインからオフラインへ。次のアメリカ展開
越境ECを通じてアメリカのお客様へ商品を届けてきたフィールドフォース様。
今後はオンラインだけではなく、実際に商品を手に取り、使ってもらえるオフラインでの展開も見据えています。
これは、フィールドフォース様が日本で続けてきた「実際に商品を使って、納得して買ってもらう」という考え方にもつながります。
徳田
今後、アメリカでやっていきたいことについても教えていただけますか?
大貫氏
やっぱり最終的には、アメリカにリアル店舗を出したいですね。
日本でやっているようなボールパーク。
実際に商品を使ってもらって、体験してもらって、そこで買ってもらう。そういうことをアメリカでもやってみたいと思っています。
日本では、練習場とショップを併設した「ボールパーク」を展開し、商品を実際に使える環境をつくってきました。
ECで商品を知ってもらい、購入してもらうだけではなく、実際に商品を使い、その価値を体験してもらう。
日本で培ってきたこの形を、アメリカでも実現していくことを目指しています。
さらに今後は、アメリカへ届ける商品の幅も広げていきます。
アメリカへ届ける商品を、さらに増やしていく
アメリカ向けの展開を始めた当初は、販売する商品を絞ってスタートしました。
そこから実際のお客様の反応を見ながら、少しずつ取り扱う商品を増やしています。
大貫氏
日本ではもっとたくさんの商品を扱っていますので、それをどんどんアメリカに持っていきたいですね。
初めからすべての商品を海外へ展開するのではなく、まず商品を届け、お客様の反応を見る。
そして、そこで得た反応やデータをもとに、次の商品や施策へつなげていく。
フィールドフォース様のアメリカ展開は、越境ECを始めたことがゴールではなく、実際に販売する中で得たものをもとに、次の展開へと広がっています。
全社員が企画開発部員。「ジャパニーズクリエーション」を世界へ
対談の最後に伺ったのが、フィールドフォース様がこれから世界へ届けていきたいものについてです。
大貫氏のお話の中で何度も登場したのが、「日本人が考え、企画・開発したものを世界へ届けたい」という想いでした。
その背景にあるのが、フィールドフォース様の商品づくりに対する考え方です。
大貫氏
うちは全社員が企画開発部員なんです。
営業だから営業だけやるとか、物流だから物流だけやるということではなくて、みんなが商品について考える。
「こういう商品があったら良いんじゃないか」ということを、みんなで考えて商品にしていく会社なんですね。
お客様や野球をする人たちと接する中で生まれた気づきを、商品づくりへつなげていく。
一部の企画担当者だけではなく、社員一人ひとりが商品について考える文化があります。
そうして生まれてきた商品や練習方法を、大貫氏は「ジャパニーズクリエーション」という言葉で表現しています。
大貫氏
メイドインジャパンじゃなくて、ジャパニーズクリエーション。
日本人が作った、日本人が考えて、日本人が企画開発したもの。これを世界に広げていきたい。
必ずしも日本で製造されたものだけを指すのではありません。
日本で野球に向き合う中で生まれた発想や、日本人が長年培ってきた練習文化、そして現場の声から生まれた商品。
「どこで作られたか」だけではなく、「誰が、どのような考えから生み出したのか」まで含めて、日本のものづくりの価値として世界へ届けていく。
それが、フィールドフォース様が考える「ジャパニーズクリエーション」です。
まとめ|自分たちが培ってきた価値を、世界へ
フィールドフォース様にとって初めての越境ECとなった、アメリカ市場への展開。
当初は「アメリカの野球に合わせなければいけないのではないか」という迷いもありました。
しかし、実際に現地のお客様や市場を知っていく中で見えてきたのは、日本で培ってきた練習文化や商品そのものに、海外へ届けられる価値があるということでした。
アメリカ向けブランド「Baseball Samurais」の立ち上げから、越境ECサイト、広告、BFCM、そして関税や物流への対応。
実際に販売したからこそ見えてきた課題に一つひとつ向き合いながら、現在はロサンゼルスの物流拠点や、オフラインでの展開も見据えています。
そして今回の対談を通じて特に印象に残ったのが、大貫氏のこの言葉です。
日本人が作った、日本人が考えて、日本人が企画開発したもの。これを世界に広げていきたい。
海外へ進出するからといって、海外に合わせることだけが答えではありません。
現地のお客様を理解しながら、同時に「自分たちはこれまで何を大切にしてきたのか」「自社だからこそ届けられる価値は何なのか」を改めて見つめる。
そこに、海外のお客様から選ばれる理由が隠れていることもあります。
フィールドフォース様の取り組みは、日本で培ってきたものづくりや文化を、どのように海外のお客様へ届けていくのかを考えるうえでも、多くのヒントがある事例だと感じています。
フィールドフォース様の越境EC支援事例もご紹介しています
今回の対談では、海外展開を決めた背景や大貫氏の想いを中心にお話しいただきました。
世界へボカンでは、フィールドフォース様のアメリカ向け越境ECにおいて、市場調査・戦略立案から、越境ECサイト、広告運用、サイト改善、BFCM施策などをご一緒しています。

実際にどのような支援を行い、アメリカ市場でどのように売上を伸ばしていったのかについては、以下の事例記事で詳しくご紹介しています。
▶ 株式会社フィールドフォースのアメリカ越境EC成功事例を見る
日本の価値を、海外のお客様へ届けるために
世界へボカンでは、海外Webマーケティングの支援を通じて、日本企業の海外展開をご一緒しています。
「海外へ販売してみたいけれど、どの市場から始めるべきか分からない」
「自社の商品が海外でどのように評価されるのか知りたい」
「越境ECを始めたものの、思うように売上が伸びていない」
海外展開では、サイトをつくることや広告を出すことだけではなく、市場やお客様を理解し、自社の強みを整理したうえで、それを海外のお客様に伝わる形にしていくことが重要です。
海外展開や越境ECについてお悩みのことがありましたら、お気軽にご相談ください。
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