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海外進出したい! でも海外マーケティングってどうすればいい? 基礎から解説

海外マーケティングとは?

海外マーケティングとは、自社の商品が海外でも売れる仕組みを作るための販促施策のことを意味します。商品やサービスを買ってもらうためには幅広い認知と購入してもらうきっかけなどが必要です。海外マーケティングにおいて、インターネットの活用はとても重要になります。

海外でも情報収集やショッピングにインターネットが活用されているため、海外で商品を販売する際はインターネットの活用が必須と言えるでしょう。ここで重要なのは顧客行動やニーズを分析することです。分析の上でのSNSでのPRやSEO対策などのWebマーケティングを行えば、より効果の高い施策に繋げられるでしょう。

この記事では上記の内容について解説しますが、その前に2つのマーケティング手法について知っておく必要があります。それが「BtoCマーケティング」と「BtoBマーケティング」です。

1、BtoCマーケティング

BtoCマーケティング(Business to Consumer Marketing)は、企業が消費者に直接商品やサービスを販売するためのマーケティング手法です。自社で商品の価格を決め、ターゲットとなる消費者へ販売します。決裁者が消費者になるため、購買までのスピードが速いのが特徴です。

BtoCマーケティングでは、実店舗やECショップ、現地企業にライセンスを付与するなどの販売方法があります。SNS、キャンペーンや特典などで購買の動機付けを行うこともあります。

 

2、BtoBマーケティング

BtoBマーケティング(Business to Business)とは、企業が他の企業に対して商品やサービスを販売するためのマーケティング手法です。ターゲットが企業になるため、顧客のニーズを理解し、企業によってカスタマイズできるような商品やサービスを提供することが必要になります。

そのため、商品やサービスの値段は、企業ごとに見積もりをして決めるケースが多いでしょう。企業ごとに異なる対応を取る必要があることも多く、柔軟な対応を取ることができるのかも重要になってきます。また、BtoBマーケティングでは複数の決裁者がいることも多いため、購入してもらうまでに時間がかかる場合も少なくありません。

海外企業に自社商品やサービスをアプローチする方法としては、Webセミナーやメール・電話でのアプローチ、現地への訪問などがあります。BtoBマーケティングの市場はBtoCマーケティングに比べると小さいものの、企業間の深い信頼関係からリピートに繋がるケースも多いです。そのため、BtoBマーケティングでは、顧客と長期的な関係を維持することも重要でしょう。BtoCマーケティングより商品やサービスの販売金額が大きい点もBtoBマーケティングの特徴です。

海外マーケティングと日本向けマーケティングの違い

続いて、海外マーケティングを行うために、日本向けのマーケティング活動との違いを理解しておきましょう。代表的な例を下記で解説します。

日本とは「言語」と「文化」が違う

「言語」と「文化」は国によって異なります。海外マーケティングでは、コピーや商品解説の日本語をそのまま訳すだけでは、本当に伝えたいことが伝わらないケースも少なくありません。日本語の広告文やキャッチコピーなどを訳した時に、販売する国の言語で意味が異なったり情報として不十分な場合は、その国の言語でも伝わる文章に作り変える必要があるでしょう。

また、文化の違いには、習慣や宗教、価値観なども含まれます。色によるイメージやシンボル、タブーとなるメッセージやトピックは国によって異なります。海外マーケティングでは、現地の文化を理解して戦略や施策を考えることが重要です。

日本とは「通貨」が違う

通貨が異なると金額表示やコストについての考え方が変わります。海外マーケティングでは、為替レートにより現地の物価水準を考慮した価格設定にする必要があるでしょう。また予算計画を立てる際も為替レートの変動を考慮する必要があります。

日本とは「広告戦略」が違う

国によって効果的な広告戦略は異なります。日本で成功した広告戦略が海外でも通用するとは限りません。インターネットやSNSの普及率も国によって異なります。インターネット広告が好まれる国もあれば、テレビやラジオなど特定の地域で人気の高いチャンネルがある場合もあるでしょう。国や地域によって、どのようなアプローチが効果的かも事前に調べて戦略を考えることが重要です。

海外でも有効なWebマーケティング手法

海外マーケティングの基本的な部分についてはご理解いただけたでしょう。そこでこの章では海外マーケティングで有効なWebマーケティングの手法をいくつかご紹介します。

1、海外リスティング広告

リスティング広告は海外マーケティングでも当然ながら有効です。リスティング広告はGoogleなどの検索エンジンに表示されるテキスト広告です。設定した特定のキーワードで検索された時に広告が表示されるため、ターゲット層がよく検索するキーワードが想定できれば効果的な広告を出稿することができます。

ただ、広告文を決める際もその国の言語で表現しなければ、広告の効果を得ることは難しいでしょう。日本語の単なる直訳ではなく、その国の言語で伝わる文章で出稿することが重要です。広告文のテキストを現地の人に書いてもらうのも一つの手です。

 

2、海外向けのSEO対策

SEO(Search Engine Optimization)とは、検索エンジンで狙ったコンテンツを上位に表示させるための施策です。世界の検索エンジンのシェアはGoogleが多くを占めているため、Googleで上位に表示させるための施策と考えてもいいでしょう。

海外向けのSEO対策では、以下3つの基本的なポイントをおさえましょう。

  • 国や地域ごとのキーワードを意識する
  • 国や地域ごとに最適なコンテンツを提供する
  • 国や地域に最適なドメインを使用する

海外向けのSEOでは、言語や文化の違いを考慮する必要があります。SEOでは現地の人が検索しているキーワードを意識しなければいけないため、十分な情報収集が必要です。

上位を狙うWebページで紹介するコンテンツも、国や地域に最適なものを準備します。キーワード選定やコンテンツ作成では、現地の人の協力や監修があれば、より効果的なコンテンツ作りが可能になるでしょう。

また、Webサイトの作成では、ターゲットとなる国のドメインを使用すると信頼性や関連性の向上が期待できます。例えば、日本であれば「.jp」のドメインを使用するのが一般的です。

 

3、海外SNSマーケティング

海外マーケティングでもSNSの活用は必須と言えるでしょう。海外マーケティングではSNSが積極的に利用されています。日本で利用されるSNSには、FacebookやTwitter、Instagram、LINEなどがあげられますが、中国ではWeiboやWechatの利用率が高い傾向にあります。

国や地域によって、利用するSNSの種類や利用率が異なるため、事前に情報収集することが重要です。国や地域で人気のプラットフォームで効果的なSNSマーケティングを行うことで、効率的に顧客獲得ができるでしょう。

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4、海外動画マーケティング

動画広告は認知拡大やブランディング、ファンの獲得に適しています。動画マーケティングでは、YouTubeやInstagram、TikTokを活用したマーケティングも盛んです。国や地域のインフルエンサーを起用すれば、認知拡大にも繋げられるかもしれません。

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BtoBマーケティングでYouTube動画を活用するコツ

5、海外レビューマーケティング

レビューマーケティングとは、口コミやレビューを活用したマーケティングのことです。実際に商品やサービスを使った人の声は、消費者にとって購入するかどうかの判断材料になります。口コミの数が多かったり、評価が高い商品であれば、商品やサービスの信頼性が高まるでしょう。SNSで口コミが拡散されれば、広告費をかけずにPRが可能です。

 

海外マーケティング戦略の立て方

記事の最初で「顧客行動やニーズを分析することが重要」とお話しました。この章はマーケティング戦略を立てるための「分析」についてご紹介します。

海外マーケティングの戦略を立てる際に重要なのが分析です。競合分析や市場分析を行う際に知っていると便利なマーケティングフレームワークを3つ、簡単にご紹介します。

 

3C分析

3C分析とは「Customer(市場・顧客)」「Competitor(競合)」「Company(自社)」の要素を分析することで、競合環境や市場環境を分析できるフレームワークです。3C分析はシンプルでわかりやすいのが特徴で、マーケティングフレームワークの中でも非常に人気があります。

Customer(市場・顧客)では、顧客のニーズや購買行動などを分析することで、ターゲティングやプロモーションを決めることができます。Competitor(競合)の要素では、競合他社の強みや弱み、市場でのシェア率などの分析を行います。競合分析を行うことで、自社の競合優位性を構築するための戦略が考えられるでしょう。

マーケティングでは、競合分析だけでなく、Company(自社)の分析も重要です。自社の商品やサービスの強みや弱みを理解することで、競争力を持続的に維持できる・向上できる戦略立案にも役立てられます。

 

SWOT分析

SWOTとは、Strengths(強み)、Weaknesses(弱み)、Opportunities(機会)、Threats(脅威)の頭文字を取ったものです。SWOT分析は、事業を内部環境と外部環境に分けて、プラス要因やマイナス要因から整理する事業分析ツールです。SWOTの要素を分析することで、戦略立案や意思決定に役立ちます。

自社の「強み」は、競合優位性の把握に繋げられるでしょう。「弱み」があれば、改善策を見つけ問題解決や競争力の向上に取り組めます。「機会」は外部環境でのプラス要因で、新しい需要の発生や市場の変化などから、市場開拓も可能です。外部環境における市場の緩和や競合の存在が「脅威」になります。

PEST分析

PEST分析は、政治(Political)、経済(Economic)、社会(Social)、技術(Technological)の4つの要素を分析するためのツールです。政治、経済、社会、技術を分析することで、企業の戦略策定や海外展開に影響を与える要因が把握できます。

海外マーケティングでは、税制や貿易、政治的な施策が、海外市場への展開に影響を及ぼす場合もあります。消費者の購買購買力などを図るために、経済成長率やインフレーション、為替レートなどの情報を収集し分析することも重要です。

人口統計や消費者の生活様式の変化などを分析することで、市場ニーズやトレンドに適した戦略を立てられるでしょう。技術の進歩についても最新のトレンドをおさえ、戦略に盛り込むことができれば、他社との差別化やビジネスチャンスの発見などに役立ちます。

海外マーケティングを成功させるポイント

海外マーケティングを成功させるためのポイントを5つご紹介します。これから海外マーケティングに取り組む人はぜひチェックしてください。

事前にしっかりと調査を行う

海外マーケティングでは、戦略を立てる前にどれだけ情報収集できたかが重要と言えるでしょう。海外市場に展開する場合、消費者に他社ではなく自社で商品やサービスを購入したいと思わせなければいけません。海外で商品やサービスを販売する際には、消費者のニーズや自社の競合優位性などを知ることも重要です。3C分析で顧客分析を行い、SWOT分析で自社と他社の強みをしっかり理解しておきましょう。

販売地域の言語、文化を理解する

海外マーケティングでは、言語と文化の違いをしっかり理解しておくことが重要です。日本語の文章を直訳した場合、本来伝えたい内容とは異なった内容で伝わってしまうケースもあります。文化の違いには、習慣や宗教などが含まれ、理解していないとターゲットに刺さりづらいキャンペーンを実施してしまう可能性もあるでしょう。言語や文化の課題をクリアにするためには、現地のパートナーと提携して、ネイティブな人と協力するのも一つの方法です。

マーケティング戦略では、「誰に」「何を」「どのように」届けるかを考えます。マーケティング戦略も国と地域に合わせて考える必要があるため、言語と文化の違いを考慮すべきです。日本で成功したマーケティング施策がそのまま海外マーケティングで使えるとは限らない点もおさえておきましょう。

 

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商品を絞って販売する

海外マーケティングでは、日本で販売している商品を全て海外展開するのではなく、海外のニーズに合わせて、あえて商品を絞って販売するのも有効です。日本ではニーズのある商品でも海外ではニーズが少ない場合もあります。海外へ展開しても競合優位性の高い商品に絞り販売するのも戦略の一つです。

社内でのサポート体制をしっかり準備する

海外マーケティングを行う場合、社内の体制をしっかり整えておく必要があります。国際マーケティングの知識や経験のある人材はメンバーにいれば心強いので、社内で人材を見つけられるのであればチームに入れたいところです。

異なる部門にも理解を仰ぎ、全社で取り組めるように環境を整備することで、スムーズにコミュニケーションが取れ、部門間での連携が取りやすくなります。

また、マーケティング担当者には、データ分析と仮説検証する力が求められます。さまざまな専門分野のメンバーでチームを作り、全社で取り組むことが成功の鍵となるでしょう。

まとめ

日本国内の商品やサービスを海外市場に展開する海外マーケティングでは、調べる、分析する、実行する力が必要です。その国や地域のニーズを把握し、プロモーションでは言語や文化を理解した上で戦略を立てます。

情報収集したデータからターゲットの購買行動の傾向を見つけることや、実際に仕掛けたプロモーションの反応を分析するなど、分析力や課題解決力が問われるでしょう。海外マーケティングに取り組む際は、大きなプロジェクトとして、各部門を巻き込んで全社で取り組むことが重要です。

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投稿者: ボカン編集部
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