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ECの顧客の解像度と打ち手の精度を上げる方法 | ECPower増田氏 × 世界へボカン徳田

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  • この記事では、顧客の解像度と打ち手の精度を上げる方法についてご紹介します。

    株式会社ECPower 代表取締役 増田大夢氏】
    学生時代に海外でインターンをした経験から、
    ITに魅了されエンジニアへ。現在は代表を務める。
    趣味は重いものを持ち上げること

    【世界へボカン株式会社 代表取締役 徳田 祐希】
    日本の魅力を世界へ伝えるというミッションの元、
    13年以上にわたり、多国籍メンバーと共に越境EC、海外BtoBマーケティングに取り組む。
    越境EC企業の年商を35億→500億、14.7倍の成長を導くなど数多くの実績を残す。
    Shopifyマーケティングエキスパート。

増田 大夢氏の自己紹介

  • 世界へボカン株式会社 徳田祐希(以下:徳田)

    こんにちは、世界へボカンの徳田です!

    本日はShopifyで使える顧客管理ツール・ECPowerの増田さんに、
    顧客の解像度と打ち手の精度を上げる方法についてお話を伺いたいと思います!
    よろしくお願いします。

    まずは簡単に自己紹介をお願いします。

  • 株式会社ECPower 代表取締役 増田大夢氏(以下:増田氏)

    よろしくお願いいたします。

    ECPowerは、EC事業者向けのソフトウェアサービスを開発・提供している会社です。
    2021年にShopify Expertsの認定を受けまして、事業者様のストア構築のお手伝いやリピートマーケティングの支援をしてきました。

  • 増田氏

    そこで得た知見を元に、顧客セグメントツール・ECPowerをリリースして現在はサービスの開発と運営に注力しています。

    昨年の11月にはECPowerの正式版Shopifyアプリストアで公式公開いたしました。
    ありがたいことに公開から1か月で、国内外の100以上のマーチャント様からインストールをいただいております。

  • 徳田

    国内だけじゃなくて海外ということで、すごい僕らも使えそうだなと思ってます!
    国内外で使っていただいてるんだなと。

    具体的にどんな課題を持つ方向けのサービスなんですか?

ECPowerが解決できる悩み

  • 増田氏

    2つお話できればと思っているんですけれども……

    まず、新規顧客の獲得が難しくなって、「これからLTVに注力しなきゃ」とか、「既存顧客にテコ入れしなきゃ」とか、そういう話ってEC事業者さんとお話しているとよく挙がる課題感ですよね。

  • 徳田

    確かに。
    私たちも越境を取り組んでいくにあたって、結構もうこの層って取りきってるんじゃないかなとか、LTVを考えなきゃいけないなと思って、CRM施策に取り組むことが多いです。

  • 増田氏

    そうなんですよ。
    ただ実態として私たちがよく見てきたことって、メルマガの運用を始めてみるとか、カゴ落ちフォローを始めてみるとか、LINE連携してもらうとか。
    【いきなり手段を考え始めて、ツールを導入するパターン】が多かったなと思ってます。

    肝心の「どんなニーズを持ったお客様がどれくらいいるのか」とか、たくさんいる既存顧客の中で「誰にどのようにアプローチするのが良いのか」って意外と考えられていなかったりとか。
    必要性はわかっていても把握しきれていないという方がすごく多くいらっしゃるんですよね。

  • 徳田

    確かにそうですね。

    「セオリーでこれはやるべきだよね」って施策は取り組むんですけど、ある程度やりきったあとって、そのあたり考えなきないのかなと思います。

  • 増田氏

    かといってマーケターが日常的に顧客ひとりひとりのデータを見たりとか、それをヒアリングして回ったりというのは少し細かすぎるんじゃないかなと思ってまして……

    ではどうすれば良いかというと、たくさんのお客様を顧客セグメントに分けることで、「解像度を高める」というのがとても大事だと考えてます。

  • 徳田

    セグメントというのが年齢とか、僕らでいうと国とか地域とか、そういったものになるんですかね?

  • 増田氏

    もちろんそういったセグメントにも意味があるんですけど、もっとも大事なことって、【顧客の顔が見えるセグメントを作ること】だと考えてます。

    こちらに図を用意したんですけれども、一般的に言われるセグメントの種類って4つありまして。
    今おっしゃっていた、年齢などの属性セグメントとか、これもまたおっしゃっていた居住地域などによる地理的セグメントというものもあるんですけど。

    一方でサイト訪問や購買データをする行動セグメントや、より深い顧客のニーズ・価値観・態度に基づく心理的なセグメントというものもあったりします。

    LTV向上を目指すということは、お客様に長くファンでいていただくということなので。
    この中では心理的なセグメントがもっとも大事だと考えています。

  • 徳田

    なるほど。
    属性と行動を組み合わせて、「こんなことを考えているんじゃないかな」という心理的セグメントを僕らは考えたりしているのですが。

    ここってなかなか導き出すのが難しかったりしますよね。

  • 増田氏

    おっしゃる通りです。
    お客様の心理的な本当のニーズとか価値観って、深いヒアリングをしないとなかなか見えてこないものだと思っています。
    もちろんこういう心理を把握する探索をすることってものすごく大事なことなんですが、
    実務で日常的に管理するセグメントとしてはあまり日常的ではないんですね。

    そこでECPowerでは行動データを使って、お客様のニーズが推測できる「顔が見えるセグメント」を作りましょうということをおすすめしていまして。
    そのためのツールを開発しています!

  • 徳田

    行動データからニーズを推測するって結構おもしろいですね。
    どんな感じでやっていくんですか?

行動データを使ったセグメント分け

  • 増田氏

    行動データを使って新規顧客とリピート顧客というふうに分けることもできるんですが。
    この例にある、この新規顧客・リピート顧客という分け方自体にはあんまり意味がないと思っています。

    たとえば、
    ・インスタ広告経由で来て、この商品を3回以上買っている人たち
    ・この商品と別の商品を合わせ買いしてギフト購入している人たち
    ・このトライアル商品を買ったあとに、2回目にこの商品を購入した人たち
    このへんは、商材とかストア独自の軸がもちろんあるとは思うんですが、
    「どこから来た人が、どういう商品を、どう買ってくれたのか」みたいなところでセグメントを切ることをとてもおすすめしています。

    こうすると、
    「このキャンペーンから来たということはこの訴求が刺さっていたのかな」
    「こういうニーズがあるから2回目にこれを買ってくれたんだな」
    とか。こういう形で顧客心理についての仮説を持つことができるんですね。

  • 増田氏

    なので次は
    「こういう内容でメルマガ施策を打ってみよう」
    「こういうメッセージを当ててみよう」
    こういう実践的なPDCAが回せるようになります。

  • 徳田

    なるほど。
    今までGFOとかShopifyの管理画面とかを突合して、こねこねデータを作ったものが、ECPowerさんだと一目でわかるようになるという感じですね。

    徐々に顧客の解像度が上がってきそうな気がしてきましたね。
    僕らって定性インタビューとかをやって、本当に顧客の解像度を上げていくというところが結構力技だったりするので。
    そういった形でシステムで顧客の解像度が上がるんだったら、すごい良いなと思いました!

  • 増田氏

    ありがとうございます!
    まさに今までマーケターが苦労していたことに対してサービスを作ってきました。

    もう1つお話したいのは、こういった施策をすでに運用されてるマーケターの方々向けの話なんです。
    今ってメールマーケティングツールとかもすごく充実していて、結構細かくセグメント配信ができますよね。

  • 徳田

    僕らは、OmnisendとかKlaviyoとかDotdigitalさんとかを使って、いろんなセグメントに対して配信できるなとは思ったんですけど……

    肝心の「セグメントをどう作るか」だったり、「このセグメントってこういう人だよな」と考えるところに結構時間がかかってるなと。

セグメントの成長・変化

  • 増田氏

    私たちも実際にそういったツールを使っているマーケターの方のお話を聞きながらプロダクト開発してきたんです。
    一番の課題は、「セグメントの成長変化を追いかけられない」ということだと考えてます。

    たとえば、離脱リスク顧客というセグメントを切ったとして、メルマガ施策を考えた・打った場合を考えたいと思います。
    ひとつひとつの施策の効果って、もちろん気になるんですが、一番大事なのって結局その「離脱リスク顧客ってトレンドとしてしっかり減ってるんだっけ」というところを追いかけることが一番大事だったりします。

    そこってMAツールではなかなかわからないところだと思ってますね。

  • 徳田

    確かにそのセグメントを抽出することはできるけど、そのセグメントの変化というのはわかんないですね。

  • 増田氏

    そうなんですよ。
    なのでよくあるパターンとして、
    「定期的にリストを落としてきて、Excelで集計とか分析してます」
    一部のメルマガツールとかLINE配信ツールでは、
    「自分がイメージしたようなセグメントが切れなくて。
    結局手元でCSVを編集して配信リストを作ってます」「いろんなツールに顧客リストが散らばっていて、そもそも管理できてない」
    みたいな。
    セグメントまわりの悩みや課題を聞くことってとても多かったんですね。

    私たちはそもそも「マーケターの思考OSに合った顧客管理ツールがないことが根本的な課題なのかな?」と思っていて。
    なので、「顧客セグメントそのものを管理するマーケターのためのツールを開発しよう!」と考えるに至りました。

  • 徳田

    「マーケターの思考OS」って、あまり聞き慣れない言葉だと思うんですけど、どういった意味合いなんでしょう?

  • 増田氏

    今マーケターが使っているCRMツールとかメルマガツールって、もともとは顧客ひとりひとりのデータを詳細に管理するという思想なんですね。

    なので毎回絞り込みをしたりとか、毎回CSVに落として集計したりという作業が必要になってきます。

    ですがそもそもマーケターの皆さんはこういう条件の顧客にあんな施策を売ってみようとか、ある行動をした人にこんな訴求をしてみようみたいな形で、もともと常にセグメントのレイヤーで物事を考えていると思っていて。

    そういう頭の中の思考の粒度そのままに、「直感的に顧客セグメントが管理できて」、「セグメントの成長だったりメトリクスの変化が追いかけられる」というツールがECPowerなんです。

  • 徳田

    なるほど。
    だからセグメントを管理するというところに特化したツールなんですね。

  • 増田氏

    そうなんです。
    なので実際にMAツールと併用してECPowerを使っていただいてるユーザー様も多くいますし、私たちとしてもMAツールとのセグメント連携が簡単にできるように開発を続けています。

    メールだったり、LINE配信だったり、施策を実施するのに優れたツールってたくさんあるので。
    そこはもちろんそれぞれ活動いただいて、でも結果として重要なセグメントがしっかり伸びているかなというところを管理するのがECPowerだという棲み分けをしています。

  • 徳田

    なるほど。
    LTVを最大化するためにさまざまなセグメントに切って、物事を考えるマーケッターの思考がツールにもう落とし込まれているということで。

    僕らの仕事がちょっと楽になるというか、よりアクションの方に時間が使えるようになるイメージなんですかね。

  • 増田氏

    そうですね。
    実際もっと顧客を知る顧客に対して、ラブレターを送るようにコミュニケーション取っていくという。
    マーケターが本当にしたくて、本当に時間を使うべき活動に集中していただきたいなと思ってます。

  • 徳田

    なるほど。理解が進みました。
    ECPowerとても良いですね!

    今回概念は理解したと思うので、実際に「ECPowerを使ってみようの回」を次回させていただきたいなと思います。
    本日は貴重なお話いただきありがとうございました!

  • 増田氏

    ありがとうございました!

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